IT業界に欠かせない存在として「プログラマー」という職種があります。文字通り、システムやアプリのプログラムを書く人のことを指しますが、具体的にどんな仕事をしているのか、業界の外にいる人間からするとわかりにくいものです。

プログラミングを仕事にしている人たちは、普段どのような業務に従事しているのでしょうか?気になる年収や、費用対効果に優れたプログラミング言語についても解説していきます。

プログラミングって何? HTMLはプログラミングなの?

近年では子ども向けのプログラミング授業なども増えていますが、「プログラミング」とはそもそもコンピュータプログラムを作成する仕事のことを指します。私たちが普段から使っているパソコンも、必ずプログラミングの技術が使われています。

パソコンが1台あっても、WindowsやMacといったOSがインストールされていなければ使えませんし、ChromeやOfficeソフトなどのアプリケーションも不可欠。これらのOSやアプリを通じて、私たちはパソコンに「この計算をしてね」という指示を出しているわけです。

私たちは日本語や英語、中国語などの言語を使ってコミュニケーションをとりますが、パソコンはこうした言葉を理解することができません。そこで日本語や英語の代わりに使われるのが、「プログラミング言語」と呼ばれるものです。

Webサービスやゲームアプリなど、作りたいものに適したプログラミング言語を習得することで、自分の思い通りのものを生み出すことが可能になります。TwitterやLINEのようなSNSアプリから、最近流行りのVRゲームまで、パソコンやスマホ場で使われるアプリであればプログラミングによりどんなものでも実現可能なんですね。

最近では、以下のようなプログラミング言語がよく使われる傾向にあります。

  • Ruby
  • Java
  • Swift
  • PHP

どんなものかは知らなくても、単語くらいならどこかで見聞きしたことがあるはず。また、「HTML」「CSS」といった言葉も、ご存知の方は多いでしょう。厳密にいうと、これらの2つはプログラミング言語ではなく、ブログやサイトを見やすくするための「マークアップ言語」と呼ばれるものです。

しかしHTMLとCSSは、プログラマーなら誰でも知っている基礎知識の一つ。Webサービスを作る上では必ず役立つ知識なので、覚えておいて損はないでしょう。ちなみに、HTMLはWebサイトの骨組みを担当し、CSSはWebサイトの装飾を担当するというイメージを持つと、学習がはかどりやすくなるかもしれません。

プログラミングの職種は?

プログラミングを担当するのは、「プログラマー」もしくは「システムエンジニア」と呼ばれる職種の人たちです。

テキストエディタと呼ばれるツールを使い、プログラミン言語をガリガリと書く作業が、プログラマーの基本的な仕事内容となります。「コーディング」とも呼ばれ、Webサービスやアプリを作る上での土台となる部分です。

システムエンジニアは、コーディングよりもシステム開発の設計・企画を中心に担います。プログラマーがものづくり全般を担当し、システムエンジニアが設計図や企画書を作成するイメージです。

「こんなアプリを作りたい」と考えるクライアントと打ち合わせを行ない、要件定義をまとめたりプログラマーへの指示を出したりすることもシステムエンジニアの役割です。あくまでもイメージではありますが、システムエンジニアや営業マンに近く、プログラマーは職人に近い存在と考えるとわかりやすいでしょう。

とはいえ、私たちが一般にイメージするシステムエンジニアやプログラマーの仕事が登場してきたのは、スマホやタブレットが普及し、アプリやWebサービスが活発になって以降のことです。それまでは、システムエンジニアやプログラマーといえば、銀行や官公庁のシステム構築を担う特殊な存在だったりもします。

それが今では私たちに身近な職種の一つとなり、学生プログラマーや女性プログラマー、あるいは高齢プログラマーなどさまざまな人に開かれた仕事になりました。

プログラミング言語の難易度は?

大小を含めれば世の中には非常に多くのプログラミング言語が存在しますが、習得しやすさやわかりやすさには違いがあります。ここでは代表的な4つの言語について、その難易度について確認してみましょう。

大小を含めれば世の中には非常に多くのプログラミング言語が存在しますが、習得しやすさやわかりやすさには違いがあります。ここでは代表的な4つの言語について、その難易度について確認してみましょう。

プログラマーの仕事

Ruby

Twitterやクックパッドなど、数々の有名なWebサイトで用いられている言語がRubyです。「スクリプト型オブジェクト指向言語」と呼ばれ、初心者にも習得しやすい仕様となっています。よく使われるプログラミングコードを集め、テンプレート化した「Ruby on Rails」というフレームワークが存在し、これを用いて開発を進めることが一般的です。

プログラミングスクールの中には、1〜2ヶ月といった短期集中的に学ぶコースが用意されることがありますが、そのカリキュラムにもRubyはよく目にします。短期間で学びやすいという特徴があるため、今からプログラミングを始めようと考える方にも適しています。

大手企業はもちろん、ベンチャー企業でRubyをメインにした開発業務を手がけていることが多いことから、Rubyを扱える人は業界でもかなり重宝されます。Rubyに関する高い実績やスキルを持つ人は、さまざまな企業から声がかかりやすいと言えます。

Java

Android向けスマホアプリを始め、パソコン向けソフトや業務用システムなど、幅広い用途に使われるのがJavaです。オブジェクト指向型のプログラミング言語の1つで、覚えるべきことが多く学習難易度は高め。

オブジェクト指向型の言語の中ではもっともオーソドックスな言語であり、何かと応用が効くのがJavaの特徴でもあります。習得するには時間がかかりますが、一度身につけてしまえばいろいろな分野で活躍することが可能。

プログラミング言語のスタンダード的地位を占めるという意味では、初心者が習得すべき言語の筆頭にあげられることも珍しくありません。

Swift

JavaがAndroid向けアプリの開発に欠かせない言語であるなら、iOS向けアプリの開発に欠かせないのがSwiftです。以前は「Objective-C」と呼ばれていたこともありました。

Apple社が生み出した最近の言語であり、プログラミング初心者でも直感的に扱えることが強み。iPhoneアプリを制作するためには不可欠な言語なので、業界的にも高い需要があります。

スマホ向けアプリ開発以外にも、今後さまざまな分野で活用される可能性を秘めています。したがって、長きにわたってプログラマーとして活躍したいと考えるなら、まずSwiftを習得するのが近道です。

PHP

PHPは、Webサイトの構築に用いられる言語の1つです。掲示板やサイト内検索など、ユーザーの要求に応じて適切なページを表示するのに使われ、今でも高い注目を集めています。

インタプリタ型と呼ばれるプログラミング言語に属し、習得までの難易度は低め。JavaやRubyと比べると、PHPを学べるスクールは少なめな傾向にあります。

しかし将来性は高く、習得することでWebアプリやWebサイトの構築を手がけている会社からの声がかかりやすくなる言語です。初心者が最初に学ぶプログラミング言語としても悪い選択肢ではありません。

プログラミングの仕事って儲かるの? この言語は高収入

求人検索エンジン「スタンバイ」の運営会社、ビズリーチが公開した2018年のデータによると、国内の求人でもっとも高年収が設定されているプログラミング言語は「Go」でした。

GoはGoogle社が開発したプログラミング言語の1つで、近年大きな注目を浴びています。中央値で600万円、最大1600万円というデータでした。

続いて、「Scala」「Python」「Kotlin」といった言語が並びます。「Ruby」は第7位、「Swift」が第8位とされました。「Ruby」の求人数が11,676件と、ずば抜けた数値になっていることにも注目です。

参考:https://www.bizreach.co.jp/pressroom/pressrelease/2018/0807.html

まとめ:

さまざまなプログラミング言語を扱ってWebサービスやアプリを開発するプログラマー。初心者にも習得しやすく、将来性ある言語を習得することができれば、プログラマーとしてのキャリアを歩み始めるのは難しいことではありません。

プログラミングに携わる仕事に興味がある方は、まずは独学やスクールで学んでみるのがおすすめですよ。

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