エンジニアとして働いている方は、ご自身のキャリアアップについて考える場面が多いのではないでしょうか。キャリアアップの身近な方法は、技術力を上げることだと思います。

現在IT市場は人手不足で、1人のエンジニアを4,5社で奪い合う状態です。しかし、企業が求める技術力がなければ、オファーを貰える可能性は低いです。

ただ、求職者の技術力を企業がどのように評価するのでしょうか。面接で技術に関する質問をして判断する場合が多いですが、一方で求職者が保有している資格も技術評価の判断材料となります。資格は「ある程度の技術を理解している」ということの“証明”になるので、求職者の能力を図る際に非常にわかりやすい指標なのです。

そこでエンジニア界で有名な2つの資格が、基本情報技術者試験応用情報技術者試験です。今回は基本情報技術者試験にまつわる概要と対策、参考書をご紹介します。

基本情報技術者試験とは?

基本情報技術者試験は情報処理推進機構(IPA)が運営している国家試験になります。経済産業省が認定している情報処理技術者試験の一つであり、情報処理技術者試験は様々なレベルに分かれたものがあります。

レベル1と呼ばれている初心者向けの試験がITパスポート試験となります。以前は基本情報技術者試験がレベル1でしたが、より簡単な試験としてITパスポート試験が近年増設されました。

レベル2には今回ご紹介している基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験があります。レベル3には応用情報技術者試験があり、これは基本情報技術者試験と同じく情報処理について幅広い範囲をカバーしており、更に一歩踏み込んだ難しい内容になっています。レベル4は分野ごとに分かれており、9分野もの高度区分試験が設けられています。

情報処理技術者試験を受験する際には、入り口であるITパスポート試験か、基本情報技術者試験から受験すると良いでしょう。

この情報処理技術者試験は毎年10万人が受験する大変人気の資格試験となっています。不動産業界で必要となる宅建士や、会計業界で必要となる日商簿記が同規模の受験者数が受験する資格試験となっています。

情報処理技術者試験の試験内容(申し込み方・会場)

続いて情報処理技術者試験の試験内容です。試験はインターネットで申し込み、全国にある各会場で受験することができます。

試験時間は午前150分・午前150分であり、午前午後の両方を受験する必要があります。午前は小問80問(IT技術50問、IT管理10問、経営全般20問)、午後は大問13問(うち7問に解答)という形式になっています。

午前の小問ではIT技術の問題が6割を超えることから、試験ではIT技術が極めて重要視されているということがわかります。

基本情報技術者試験の参考書 厳選5冊

続いて、基本情報技術者試験の参考書を5冊に厳選してご紹介します。それぞれの参考書に対してオススメのポイントをご紹介するので、自分自身の理解度に合わせて自分に合う参考書を是非選んでください。

キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者 令和03年 Kindle版

きたみりゅうじ氏による情報処理技術者試験本「キタミ式イラストIT塾」の基本情報技術者試験本です。

基本情報技術者の範囲にあたる解説を全てイラストベースで行っている参考書となります。そのため、初学者でも理解しやすい内容となっています。基本情報技術者は範囲が広いので、幅広い分野の知識が必要となりますが、それぞれの土台となる仕組みや内容を理解していなければ、頭に知識が入ってきません。

そのため、初学者がそれぞれの項目に関して仕組みや内容をきっちりと理解するために使える参考書と言えるでしょう。この仕組みや内容を理解することで、試験の用語や計算問題にも慣れることが出来ます。

またIT関連の書籍で定評のある金子則彦氏による過去問を抜粋した練習問題と解説も収録しています。

令和03年【上半期】基本情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集 (情報処理技術者試験) 単行本

こちらは合計17回分の演習ができる対策問題集となります。そのため、基本情報技術者について基礎をしっかりと理解できているか確認するためや、模擬試験として使うことができます。

令和元年秋・H31春・H30秋の過去問3回分とを紙面に収録、H23春~H30春の問題と解説がダウンロードできます。過去問を解くことで出題傾向を掴み、詳しい解説で得点力アップを狙います。頻出・重要用語集やよくでる重要公式集も付き、試験対策に必携の1冊です。

こちらは基本情報技術者の範囲について仕組みや内容を理解できる参考書と併用することがオススメと言えます。

情報処理教科書 出るとこだけ!基本情報技術者 テキスト&問題集 2021年版 Kindle版

こちらはとにかく時間がないという方にオススメです。情報処理技術者試験において出るところだけを重点的に学べるといった参考書になります。

基本情報技術者試験の出題分野の中から、初学者がつまずきやすい分野「テクノロジーに関する基礎概念」を集中的にていねいに解説しています。コンパクトながら真の実力がつく構成で、午前試験だけでなく、午後試験にも通用する基礎力を養うことができます。

(PDF・スマホ単語帳付) かんたん合格 基本情報技術者過去問題集 令和2年度秋期 かんたん合格シリーズ Kindle版

こちらは時間がなく、通勤・通学時間にスマートフォンでも学習をしたいという方にオススメできる参考書です。

こちらの最大のポイントは忙しい受験者のために、通勤・通学時間も学習できる本紙の電子版(PDF)、スマホで学べるデジタル単語帳「でる語句200」の2大特典つきであるということです。情報処理技術者試験を受ける方は社会人の方が多いと思うので、この特典は嬉しい特典であると言えます。

また、問題と丁寧な解説に加え、覚えるべき用語や攻略ポイントなど、“合格のカギ”となる内容を別枠「午前のカギ」「午後のカギ」に掲載しており、「問題」+「解説」+「カギ」の3ステップ学習で、ただ問題を解くだけでは養われない“合格力”がしっかりと身につきます。

令和03年 基本情報技術者 合格教本 情報処理技術者試験 Kindle版

こちらはガッツリと問題を解きたい方や、時間をかけて勉強をしたい方にオススメの参考書です。

こちらは過去20回分、問題1600問が付いていることと、スマホやPCから利用できる「問題演習Webアプリ」読者特典として付いていることが大きなポイントです。

過去20回分の問題をやることによって、自分の知識を確認できることはもちろん、どのような問題が出てどのような解き方をすればよいのかということが体に染み付くでしょう。図解を豊富に使ったわかりやすい解説と、理解度を確認できる出題分析や章末問題があることもオススメできるポイントです。

まとめ:重要視されるIT技術

基本情報技術者試験の参考書を大紹介 厳選5冊 というテーマで今回はお伝えしました。いかがだったでしょうか? 今回お伝えしたかったことは以下のとおりです。

  1. 基本情報技術者試験は情報処理推進機構(IPA)が運営している国家試験である
  2. 情報処理技術者試験を受験する際には、入り口であるITパスポート試験か、基本情報技術者試験から受験すると良い
  3. 午前の小問ではIT技術の問題が6割を超えることから、試験ではIT技術が極めて重要視されている

基本情報技術者試験を持っていると、自分自身のスキルを相手に示しやすくなるので、取っておいて損はない資格です。是非受験を検討してみてください。

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