経費と控除の違いは? 当たり前を再確認する

フリーランスとして活動すると、確定申告という所得税を確定させ、確定させた所得税を国に申告し、収める行為が必要になってきます。サラリーマンの方は所得税の計算と納税を会社のバックオフィスがしてくれるため、自分で確定申告をする必要がありません。しかし、フリーランスの方で一定以上の収入がある方は確定申告をする必要があります。

確定申告では所得税に関して確定させるものですが、それに伴ってその年の国民健康保険料、住民税、事業税なども自動的に算出されるため、非常に大事な制度となっています。

そこで、気になることが確定申告においてどうやって節税していくのかということです。結論から言うと、フリーランスエンジニアの場合は納める所得税をできるだけ抑えることが肝となってきます。その所得税の計算方法については以下のとおりです。

  1. 所得額=収入額ー経費額
  2. 課税所得額=所得額ー所得控除額
  3. 所得税額=課税所得額×所得税率ー所得控除額

計算式からわかるとおり、最終的な所得税額を小さくするためには経費額と所得控除額の2つを上げることがポイントとなります。ここでの経費と控除とは何が違うのかということを見ていきます。

まず経費とは仕事に必要な費用のことです。経費を元にフリーランスエンジニアとして売上を上げていきます。例えば、フリーランスエンジニアとして活動するには事務所の家賃(自宅の場合は自宅の家賃)やパソコン代、通信費、書籍代、接待費などの費用が活動するにあたってかかってきます。これら仕事に必要な物の費用に対して経費として計上することができます。

自宅で仕事をしている場合やお客様に接待をした場合でも経費として計上することができるため、どこまで経費として認められるのかということはチェックしておきましょう。

控除とは割引のようなもので、控除があることによって支払うべき所得税額が安くなります。所得控除・青色申告特別控除・専従者控除、保険系の控除、寄付系の控除などが代表的な控除です。特に、配偶者や家族従業員がいる場合は控除額の大きい控除が適用されるので、控除に関しては是非チェックしておきましょう。

例えば、確定申告を青色申告で行った場合は青色申告特別控除が適用されることになり、最大で65万円分の控除がなされます。所得税の計算方法にある②において所得控除額とありますが、そこで最大65万円分が適用されます。

よって、この例では所得税額が65万円分安くなるというわけではなく、あくまでも課税所得額が安くなるため、実際に所得税額で安くなる金額は65万円よりも低い金額になります。

以上が経費と控除の違いになります。

エンジニアの経費はいくらまで計上できる?

続いてフリーランスエンジニアとして活動するにあたっていくらまで経費を計上できるのかということについて見ていきます。ここで重要になってくるのが経費率です。経費率は経費÷収入で計算される収入に対しての経費の割合のことです。

経費率の目安は業種や売上規模によって変化してきます。国税庁や税務署が一般的な経費率の目安を公開しているわけではなく、何を基準にチェックしているかは明らかにされてはいないです。ただ、一般的には卸売業90%・小売業80%・製造業70%・飲食業60%・サービス業50%が経費率の目安と言われています。

フリーランスエンジニアはこの中であるとサービス業に入るため、50%が一般的な目安だと言えるでしょう。ただ、先程申し上げたように売上規模によっても経費率の目安は変わってくるため、経費が多い場合は赤字になったり、逆に経費が少ない場合は経費率が更に低くなります。

経費の中には福利厚生費や交際費など、経費なるのか個人支出になるのか曖昧な項目もあります。例えば福利厚生費として家族旅行へ行った場合、家族が従業員でなければ福利厚生費としては計上できません。また、交際費においては事業に関係のない友達や家族との飲食を経費として計上することはできません。

フリーランスは法人と異なり、経費として計上できる交際費に限度額はないものの、あまりにも交際費が大きな割合を占めてしまうと、税務署から目を付けられ、詳しい説明を求められる場合があります。これら福利厚生費と交際費は経費の中でも経費なのか個人支出なのか一番曖昧な項目でもあるので、適切な額を経費として計上するように心がけましょう。

エンジニアの控除はいくらまで?

続いてフリーランスエンジニアとして活動するにあたって控除がいくらまで適用できるのかということに関して見ていきます。こちらは経費がどこまで計上できるのか曖昧という部分と異なって、適用できる控除は全て適用することができます。

所得控除・青色申告特別控除・専従者控除、保険系の控除、寄付系の控除などが代表的な控除となっており、適用できる・適用したい控除があれば適用することで節税に繋げることができます。ただ、青色申告特別控除だと最大65万円といったように控除の限度額は決まっています。

限度額に関しては各控除によって異なり、また世帯構成や年収によって限度額が変わる控除も多く存在します。そのため、適用したい控除それぞれの限度額を足し合わせた分が控除可能な最大額となります。

ふるさと納税を例にとると、年収400万円独身の場合は4万2000円が上限の目安額となります。ただ、年収がこれよりも高く、世帯構成において配偶者や扶養者がいる場合にはこの上限の目安額が変化してきます。

ふるさと納税

結局、経費と控除いくらまでできるの

確定申告を行うにあたってできるだけ節税対策をしておくことが手取りを増やす上で大事になり、そのポイントは経費と控除をいかに増やせるかということに尽きます。

ここで結局、経費と控除はいくらまで出来るのかということをまとめます。

経費に関しては50%が一般的な目安だと言えるでしょう。ただ、売上規模によっても経費率の目安は変わってきます。福利厚生費や交際費などの経費に計上できるか曖昧な項目に関してはこの目安を基準に計上するかどうかを調整することをおすすめします。さもないと、税務署に怪しまれて税務調査をお願いされる場合があり、場合によっては不正だと認識された項目に重加算税がかかる可能性があります。

控除に関しては経費がどこまで計上できるのか曖昧という部分と異なって、適用できる控除は全て適用することができます。適用したい控除それぞれの限度額を足し合わせた分が控除可能な最大額となるので、節税対策を最大限までしたいという場合はできるだけ多くの控除をそれぞれ最大額まで適用することをおすすめします。

例えば、事業所得1000万円、経費400万円、所得控除額85万円、青色特別控除(65万円分)を適用した場合

①所得額 = 1000万円(事業所得)ー 400万円(経費)ー 65万円(所得控除額)= 535万円

②課税所得金額 = 535万円(所得額)ー 85万円(所得控除額)= 450万円

③所得税額 = 450万円(課税所得金額)×20%(税率) ー 427500円(控除額)= 472500円

実際に青色申告特別控除を利用した場合としない場合では所得税額に13万円もの差が出てきます。できるだけ控除を利用したことが良いことがわかると思います。

まとめ

エンジニア限定 フリーランスの経費と控除いくらまで というテーマで今回はお伝えしました。いかがだったでしょうか? 今回お伝えしたかったことは以下のとおりです。

  1. 経費とは仕事に必要な費用のことで、経費率が50%が上限の一般的な目安である
  2. 控除は割引のようなもので、控除があることによって支払うべき所得税額が安くなる
  3. 適用できる控除は全て適用することができる

フリーランスとして活動していて利益が出ている方はほとんど確定申告をする必要があり、どこまで経費を計上と控除を適用できるのかということが大事になってきます。今回の記事ではそこをお伝えしたので、参考にして節税対策につなげてみてください。

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