会社に勤めながらプログラマーとして働くのではなく、独立して1人の個人事業主として仕事を請け負う人が増えてきています。このようなワークスタイルを「フリーランス」と呼び、IT業界とは非常相性のいい働き方の1つです。

では、プログラマーがフリーランスとなるにはどんなことに気をつけたらいいのでしょうか?

フリーランスになるにはどうすればいい? 開業届けは必要か?

フリーランスになるために、会社への届出やハローワークへの申請が必要と考えている人は珍しくありません。「フリーランスになるためには何か特別なことをしなければならない」という思い込みから、なかなかフリーランスとして独立できずにいる人も多いようです。

しかし実際のところ、フリーランスになるために絶対にやらなければならない手続きや申請というのは存在しません。「フリーランスになりました」と自分で宣言すれば、その時点でフリーランスになることができるわけです。

ただしフリーランスとして収入を得る場合、1年間に得た売上と収入を自分で申告して、税金を支払うという「確定申告」の手続きが必要となります。会社に勤めていた時には「年末調整」という形で、確定申告の手続きを肩代わりしてくれていました。

しかしフリーランスになると年末調整をしてくれる会社が存在しませんので、自分の手で確定申告をすませる必要が出てきます。

この確定申告に関していえば、 事前に最寄りの税務署で「青色申告承認申請書」という書類を提出しておくことで、最大65万円の控除を受けることができるようになります。簡単にいえば、65万円の利益にかかる税金がゼロになるということ。

仮に税率20%だったとして、65万円の利益が出れば本来は「65万円×20%=13万円」の税金を納める必要がありました。しかしこの控除によって13万円がそのまま手元に残るというイメージです。本来支払うべき税金が無しになるわけですから、使わない手はありませんよね。

ただしこの65万円の控除を受けるためには「青色申告承認申請書」の提出が必要で、この青色申告承認申請書を受理してもらうためには「開業届」を提出しなければなりません。提出先となるのは、最寄りの税務署です。

開業届とは、文字通り「私はこんな事業で起業しましたよ」ということを伝える書類。事業開始から1ヶ月以内に提出する必要があります。これを出すことによって、税務署に事業者として認められることになり、自分だけの屋号(会社でいう「○○株式会社」のような呼称)も掲げることができるようになります。

というわけでフリーランスになるための欠かせない手続きや申請は必要ないのですが、最大65万円の控除を受けるためにも、開業届と青色申告承認申請書の2つは必ず提出しておきたいところです。

フリーランスになると税金はどうなる? 経費の範囲は?

フリーランスになると、確定申告を自分で行なう必要が出てきます。「なんだかめんどくさそう」「間違っていたら罰金が取られるのでは?」とネガティブなイメージを持つ人も多いかもしれません。

しかし今では会計の知識を持たない個人のフリーランスでも簡単に使える会計ソフトが充実していますので、確定申告の作業そのものは決して難しいものではなくなってきています。

しかしフリーランスになるにあたって覚えてきたいこととして、「経費」の存在があげられます。会社に勤めていた頃も見聞きしたことはあると思いますが、経費とは事業を通じて売上を立てるために欠かせない備品・消耗品などの代金ことを指します。

たとえばプログラマーであれば、まずパソコンが仕事をするために必須のアイテムとなりますよね。会社に勤めている場合、新たにパソコンを購入しても単なる出費にしかなりませんでした。

しかしフリーランスとして仕事に必要なパソコンを購入したとなると、その購入代金を経費として計上することができるようになります。

所得税や住民税といった税金は、1年間の売上に対してかかるものではなく、売上から経費を差し引いたあとの「所得」の額に応じて納税額が決定します。ということは、経費をしっかりと計上して所得の額を少なくすることで、合法的に税金を少なくすることが可能になるわけです。

もちろん、仕事で使っていない冷蔵庫や洗濯機といった家電の代金を経費にしたりすると、あとから税務調査で指摘されて罰金が科せられることがありますので注意が必要です。

経費の範囲は?

とはいえ「これは仕事をする上で欠かせないものだ」と証明することができれば経費化することができますので、事務所として使っている賃貸マンションの家賃だったり、情報収集のために使っているサブスクリプションサービスの月額費用なども経費の対象となります。

経費をうまく使うことで、同じ年収を得ている会社員よりも豊かに暮らすことも不可能ではありません。フリーランスになる際には、経費や税金に関する知識も勉強しておくとよいでしょう。

保険はどうなる? 国民保険以外のオプションも検討

フリーランスになると、会社で加入していた健康保険や厚生年金を脱退し、自分で国民健康保険や国民年金に加入する必要が出てきます。これまで会社員として勤めてきた人なら、2年間まで会社の健康保険に継続して加入できる「任意継続制度」もありますので、どの健康保険に入るかはじっくりと検討することをおすすめします。

両親やパートナーが働いていて、会社の社会保険に加入している場合には、家族の扶養に入ることで健康保険に加入することができるかもしれません。ただし、フリーランスとしての稼ぎが年130万円以下であるなどの条件が付きますので、独立直後で収入が少ない時期ののみ利用するのが賢明です。

健康保険に関しては、国が運営する国民健康保険のほかにも、特定の職業の人だけを対象とした健康保険組合に加入できるケースがあります。具体的には「文芸美術国民健康保険組合」という保険であれば、プログラマーでも加入できる可能性が高くなります。

収入が多くなればなるほど保険料が多くなる国民健康保険と比べて、文芸美術国民健康保険組合では収入が多くなっても保険料が一定となっていることが大きな特徴です。フリーランスとしての収入によっては、健康保険組合に加入した方が割安となるケースもありますので、事前に情報収集しておくことがポイントです。

エージェントに登録した方がいいか?

プログラマーとして一からフリーランスを目指す場合、なかなか仕事が受注できずに困ってしまうケースがよくあります。そんな時にはフリーランス向けのエージェントに登録し、自分のスキルにマッチした案件を紹介してもらうことで、安定した収入につなげることができます。

独立前の会社から業務委託してもらえるケースや、クラウドソーシングサイトで仕事を見つけられることもありますので、必ずしもエージェントに登録しなければ仕事ができないというわけではありません。

しかし、時には高単価の仕事を紹介してもらえたり、自分のスキルを最大限に生かして仕事を進めることができたりすることも多いため、できる限りエージェントへの登録を考えておくことをおすすめします。

まとめ:開業届を提出して青色申告の控除を受ける

プログラマーがフリーランスとして活躍したいと考えるなら、開業届を提出して青色申告の控除を受け、経費の使い方や保険の加入先を調べることも大切になってきます。税金や保険料をうまく調整することで、少ない売上でも豊かな生活を送れるようになるでしょう。

仕事探しに関しては、フリーランス専門のエージェントに登録し、自分のスキルにマッチした案件を紹介してもらう方法をおすすめします。自由度の高いフリーランスという働き方で、理想の人生を送りたいですね。

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