エンジニア時代の体験やお客様の声を元に開発された、弊社のダイレクトリクルーティングサービス、テクスカ。「エンジニアは僕のスーパーヒーローです。」そう語る弊社代表今野の、テクスカ開発に至った背景や想いに迫ります。

エンジニアと企業の接点を創出するサービス

―テクスカとはどういったサービスでしょうか?

 一言でいうと、「エンジニアと企業の接点を創るサービス」です。一般的な、スカウトが届くダイレクト・リクルーティング・サービスのエンジニア特化版ですね。サービスの特徴として、エンジニア同士がスキル評価すること、面談に行ったエンジニアがマイレージ(Amazonギフトカードと交換可能)をもらえることがあげられます。また、企業側はスカウトを送信するにあたって、送信数に制限があります。そのため、大量送信するということはできません。エンジニアのスキルを見て、とっておきのスカウトを発信するサービスです。エンジニアの方々は、自分のスキルや経験に即したスカウトが届きます。さらに、正社員としてのスカウトだけでなく、業務委託案件もあるため、副業探しにも使えます。

―なぜ、テクスカを開発をしようと思ったのでしょうか?

 経営者としての観点で言えば、スケールするようビジネスを作りたいなと思っており、プラットフォームビジネスを考えていました。それ以上に、これまでエンジニア採用支援をしており、自身の経験やお客さんの声を集めていく過程で課題が見えてきて、それを解決するサービスを考えました。

―エンジニアを取り巻く環境が抱える課題。具体的にはどのようなものですか?

 エンジニア不足という構造的な課題の他、大きく3つの課題に集約できます。
 1つ目は、「エンジニアが正当に評価されていないのでは」ということです。エンジニア採用は、非エンジニアの採用担当と人材エージェントのやりとりから始まります。エンジニアのスキルがわかるのは、やはりエンジニアなのです。もちろん、面接の過程でスキルチェックをしていますが、正当に評価されていないケースもあるのではと考えています。
 2つ目は、ダイレクトリクルーティングにおいて、スカウトメールが大量に氾濫していることです。企業側からすると、「送っても送っても返信がない!」というお悩みをお持ちの方が多くいます。一方、求職者側は大量のスカウトメールが届きます。中には、テンプレートで大量送信されたものもあり、自分だけに宛てられた“スカウト感”がなくなっています。
 3つ目は、既存のサービスは紹介フィーが高すぎると感じたこと。現在およそ年収の30%から40%が紹介フィーの相場になっていますが、紹介して終わり、といったようにその価格に見合うサービスを提供できていないのではと感じることが度々あります。過去、そもそも人材と繋がるためのツールがなかった時代においてはその情報1つ1つに高い価値があったのだと思いますが、今はSNSの普及などもあり、人材と繋がることは昔ほど難しいとは言えません。状況に合わせて、紹介フィーも適正化していく必要があると思うのです。

Facebook 人事・人材業界交流会(HRcom)コミュニティーでの回答

30%〜は高いと思う。 66%

30%は安いと思う。 20%

どちらとも言えない。 10%一律80万であれば嬉しい。 4%

―正当なスキル評価がされない点について、詳細に伺えますか?

 例えば、応募書類やヒアリングの場面で、【Javaができる】という情報があったとします。エンジニアでない人は、経験年数やフレームワークなどの外形的な情報から、レベルを把握すると思います。ただ、実際にどんなものを創ることができるのか、プロジェクトにどのくらい貢献したのかという解像度の高い判断はできません。また、金融系なのかWeb系なのか、その中のモジュールによっても同じJavaでも作ってきたものは異なります。また、会社によって開発のお作法が違うので、それも考慮する必要があります。そういった様々な要素で判断するには、エンジニアとして実際に開発をしてきた人だからこそできる目利きがあります。もちろん、長年エンジニア採用をやってきた方は、エンジニアと協力し、数多くの選考をした経験があるので、開発自体はできなくともフィット感などがわかる方もいます。ただ、多くの採用の方々が、技術・スキルの見極めという壁にぶつかります。そのために、エンジニア同士で評価をするという機能をテクスカに取り入れました。

テクスカでエンジニアが正当に評価される状況を創り出す

―あるようでなかったエンジニア同士の評価ですが、エンジニアにとって、企業にとっての価値はどこにあると思われますか?

 エンジニア同士であれば、ソースコードを見ることでその人がどのような考えを持ち、どのようなことをやってきたのかがわかります。そういった評価を可視化すれば、企業はエンジニアのスキル評価に時間を費やすことがなくなり、他の業務に時間を割くことができます。エンジニアにとっては、自分のスキルが正当に評価がなされることで、理想の企業にジョインできるのではないでしょうか。

 私にとって、エンジニアはヒーローです。産業革命を起こしたのも技術者ですし、今のデジタルによる便利な世界を創ったのもエンジニアです。そして、未来をつくっているのも技術者です。そんなヒーローが、市場で軽く扱われることは看過できません。エンジニア同士が評価をしあって、正当な評価や対価を得るプラットフォームを作りたいんです。

―どういう人にテクスカを使ってほしいですか?

 エンジニアの方、全員に使ってもらいたいと思っていますが、特に今正当に評価されていないなと感じている方や、今後スキル・経験値をつけたいと考えている方に使っていただきたいです。
 エンジニアは自らを積極的にアピールしない方が少なくないと感じています。そのため、ハイスキルであるにも関わらず、自分の価値を伝達しきれずに、処遇が低くなっているケースがあるようです。そんなエンジニアを見つけ出し、ご自身の魅力を最大限に引き出したいと思っています。
 また、エンジニアの方は自分自身で自己研鑽し、スキルアップしている方が非常に多いです。そういった方が、スキルアップのため本人の希望に近い仕事に就けるということを提供していきたいです。
 繰り返しになりますが、それ以外の方も含めて、“エンジニアが正当に評価される状況”を作り出すことが目標です。テクスカのみならず、個人として、そして経営者として、会社として、必ずテクノロジストファーストを実現します。

プロフィール:今野 力

1995年株式会社アイ・ラーニング(旧 株式会社アイセス 旧 日本IBM関連会社)に入社し、大手金融機関等の開発を担当。2003年株式会社インタラクティブ・コミュニケーション・デザインに入社し受託開発部門を牽引。2005年に同社取締役に就任。2008年8月に株式会社アイデンティティーを創業し代表取締役に就任(現任)

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