今回は、株式会社レアジョブテクノロジーズで執行役員CTOを務める羽田 健太郎さんのインタビュー記事をお届けします。大学時代には営業職として内定をもらい、就職する予定だった羽田さん。しかし、ハッカソン(※)への出場経験でものづくりの仕事に魅了され、内定を辞退してエンジニアの道に進むことを決意されたそうです。そんな羽田さんが目指すのは、「問題解決ブルドーザー」。あらゆる問題に向き合い、解決されてきた羽田さんのキャリアと価値観に迫ります。
(※)ハッカソン:特定のテーマに対してプログラマーや設計者などソフトウェア開発の関係者がチームを組み、一定期間集中的にプログラムの開発やサービスの考案を行い、その成果を競う催し。「Hack」「Marathon」を組み合わせた米IT業界発祥の造語。
インタビュー概要
お話を伺った企業さま
会社名 :株式会社レアジョブテクノロジーズ
設立 :2022年1月
資本金 :25,000,000円
代表者 :山田 浩和
所在地 :東京都渋谷区
ミッション:マナビ、アップデート
事業内容 :教育関連サービス開発事業 / ITコンサルティング事業 / AI(人工知能)に関する研究開発事業
URL :https://rarejob-tech.co.jp/
お話を伺ったご担当者さま
部署 / 役職:執行役員CTO
氏名 :羽田 健太郎
新卒でヤフー株式会社に入社し、インフラのオペレーション改善や、iOSアプリ開発に従事。2016年レアジョブで唯一のモバイル開発者として入社し、ネイティブアプリケーション(iOS/Android)を担当。WebRTC技術を活用したサービス化のエンジニア責任者として、日本とフィリピンを横断し、プロダクト企画から開発、運用まで担当。
キャリアについて
営業職の内定を辞退して、エンジニアの世界に飛び込む
私は理系の大学出身ですが、もともとテクノロジーには全く興味がありませんでした。大学時代はバンドやアルバイトばかりしており、就職活動も営業職として内定をもらっていました。そんな折に転機が訪れます。たまたま楽天のエンジニアと話す機会があったのですが、未経験でも参加できるハッカソンに誘われ、出ることになったんです。これが私のエンジニアとしての原体験になります。バンドと同じく、「誰かとものを作り上げる」ことに魅力を感じ、エンジニアとして働こうと決意しました。技術を1から学ぶために頂いていた内定を辞退し、大学院に進学。IBMの研究所やRettyでインターン生としてアプリ開発やインフラ領域の実務経験も積みました。
ヤフーで大規模サービスの仕組みを学ぶ
大学院卒業後は、ヤフーに入社しました。主にスタートアップでインターンをしていたので、大企業の仕組みを知り、そこで働く人と一緒に働いてみたいと思ったんです。当時のヤフーは、新卒のエンジニア職全員がインフラを経験する方針だったので、私はヤフーオークションのインフラエンジニアとして働き始めました。その後は、インターン生時代から経験のあるアプリ開発に移り、ヤフーオークションのアプリ開発や改善、社内外の勉強会の運営を担当。また、PMとしてベトナムでのラボ開発や、Apple TV向け新規アプリの開発にも携わりました。
プロダクト開発の「手触り感」を求めてレアジョブに転職
レアジョブに入社することになったのは本当に偶然でした。実は、「レアジョブ英会話」は、私自身も大学時代に使っていたサービスだったんです。当時は、まさか自分がこのサービスの開発に携わるとは思ってもいませんでした。レアジョブは既に上場しており、レアジョブ英会話も広く知られるWebサービスでしたが、そのアプリ版を0から作れるという仕事内容に惹かれて入社しました。
1人目のエンジニアとして事業立ち上げに奮闘
レアジョブ英会話のアプリ開発においては、私が1人目の開発エンジニアでした。そのため、やるべきことが山積みの状態。要件定義から開発、マーケティング、チーム作りと、あらゆる業務をこなして事業を立ち上げていきました。マネージャーの依頼でフロントエンドチームもみることになり、忙しい日々を送っていましたね。その後は、より広くサービスの改善に関わりたいという思いから、副部長としてフロントエンド、アプリチームだけでなく、バックエンドの開発やデザインチームも担当。最終的には部長として部を任せてもらいました。そんな中、プロダクトをテクノロジーでよりよくしていくために「レアジョブテクノロジーズ」というグループ会社が立ち上がり、私がCTOとして就任しました。
CTOとしてプロダクト開発の全体を統括
現在は、レアジョブテクノロジーズのCTOとして、レアジョブが展開するリスキリング事業の各種サービス開発を統括しています。具体的には、プロダクトマネジメントや開発、デザインと、あらゆる領域で優先順位をつけてプロダクトの改善に取り組むことが主な役割です。時には、タスクフォースを組んでメンバー一丸となって技術課題の解消に取り組むこともありますね。また、今もフィリピンで開発をしているので、大きなプロジェクトの時は、全体の音頭取りをしながら開発に取り組んでいます。
ビジネス寄りの経験で、エンジニアとしても成長できた
私がエンジニアとして大きく成長できたと実感できたのは、レアジョブ時代にプロダクトマネジメントのチームを持った経験です。テックプロジェクトのPMの経験はありましたが、完全にビジネス寄りの企画推進の経験はありませんでした。マルチプロダクトに進める中で、プロジェクト全体がスムーズに進むように企画・稟議プロセスを構築。市場ニーズに合わせたプロダクトマネジメントやチームマネジメントを実施しました。新たな挑戦が多く苦労しましたが、良い成長の経験になったと感じています。
目指すは、「問題解決ブルドーザー」
今後の目標として、「問題解決ブルドーザー」になりたいと思っています。当社はグループ全体で様々なプロダクトを運営していますが、日々たくさんの問題が発生しています。そんな中でエンジニア領域だけに留まらず、様々な問題を解決できる存在になりたいです。また、レアジョブのプロダクトをより良いものにしていきたいと考えています。レアジョブ英会話を立ち上げた当時は、オンライン英会話自体があまりありませんでした。多くの改善を重ね、今では100万人を超えるユーザーに利用されていますが、まだまだ道半ばです。教育領域で技術をフル活用し、最高の学習体験の提供だけでなく、その後のキャリアや夢の実現に繋がるサービスを作っていきたいです。
考え方・マインドについて
境界線を決めず、自由に仕事に取り組む
私が仕事において大切にしていることは、「自由にやろう」という姿勢です。何か課題が発生した時に、どれだけ自責で考えて行動できるかが重要だと考えています。課題に向き合うのはストレスがかかりますが、自責思考で向き合い、結果にこだわって行動することで、逆に辛いことが減ってくると最近は感じています。私自身、プロダクトマネージャーを任された時は正直「何で自分がやらないといけないのか」と思いました。しかし、振り返るとすごく良い経験になったので、「まずは自由にやってみる」という姿勢が大事なんだと学びになりました。
最後までやり切ることが、本当の責任の取り方
私が考える価値あるエンジニアは、ソフト面でいうと「最後までやり切る気持ちとその手段を考えられるエンジニア」です。仕事をしていると、自分がやりたいことが出てくると思います。その時、同時に実行責任も背負わないといけませんが、その責任は「減給」などの罰を受けることなどではなく、「なんとしても最後までやりきること」で取るべきかと。お客様のニーズや課題を解決するために、自分が持ち得る手段だけを選ばずに行動する姿勢がエンジニアには必要だと考えています。ハード面においては、「要求・要件の分析ができるエンジニア」です。特に事業会社だと、「何がしたいか」や「どうしたいか」は自分たちで答えを出さないといけません。その社内での「要求・要件」を分析し高い角度で、システムに反映できるエンジニアは今後もずっと価値が高いと思います。
プロフェッショナルなフリーランスは欠かせない存在
当社では現在、デザイナー、プロダクトマネージャー、エンジニアを含め、計10名ほどのフリーランスの方々に参画していただいています。最近では、もともと社員でやっていた企画領域にもフリーランスの方々に入ってもらっており、ここ1〜2年で成果も出せています。事業を成長させる上で、このようなプロフェッショナルなスキルを持ったフリーランスの存在は大変重要です。
株式会社レアジョブテクノロジーズで働きたい方へ
「マナビ、アップデート」でチャンスを掴む
当社は、「マナビ、アップデート」をミッションに、レアジョブグループで展開する教育関連サービスの開発を行っています。具体的な事業領域は、英会話や資格取得サービスなどの「リスキリング事業」と、お子様・学校向けのサービスである「K12事業」の2つです。ユーザーのみなさんが、キャリアや人生における「次のチャンス」をつかめるようなサービスを提供しています。
エドテック領域での新たなチャレンジに興味がある方を募集!
現在当社では、エドテックにおいて技術面、プロジェクト面、デザイン面など様々な場でチャレンジをしています。「社会を良くしたい」という思いを持っているメンバーも多く、実際に自分たちが作ったサービスを使って英語学習に取り組み、そこで得た気づきを元にサービス改善を行っています。そのため、英語は話せなくても問題ありません。技術的には、PHPをメインにGoを採用し、フロントではNuxt.jsなどモダンな環境を取り入れてチャレンジをしています。バックエンドはプロダクトごとにチームが分かれており、フロントエンド、デザインはプロダクト横断的なチーム体制です。そんな環境で、当社のミッション、バリューに共感し、前向きにチャレンジできるエンジニアを募集しています。「新しく物事を起こしたい」「課題に対してじっとしていられない」という思いをお持ちの方は、ぜひ一度お話しましょう!
取材を終えて
取材を通して、羽田さんの課題解決に対する姿勢に感銘を受けました。いつでも前向きな姿勢で課題解決に取り組む羽田さんだからこそ、様々な仕事を任されて、今のCTOというポジションに抜擢されるに至ったのだと感じました(時にはやりたくない仕事もあったそうです。笑)。レアジョブテクノロジーズさんの魅力は、上場企業でありながら挑戦を歓迎する「裁量の大きさ」だと思います。英語領域をはじめ、日本の教育は先進国の中で遅れていると言われることもしばしばあります。社会貢献性があり、まだまだテクノロジーの介在価値がある教育業界で新たな挑戦をしてみたい方は、ぜひレアジョブテクノロジーズさんの門を叩いてみてはいかがでしょうか。