エンジニアの出世とは? 管理職を狙えるのか?

結論から言えば、エンジニア出身の方が管理職や、さらに役員へと就任することができるIT企業がほとんどだと思います。

もちろん、企業文化などによってITエンジニアが出世しやすい会社、出世しにくい会社はあると思います。

ですが、出世させてもらえないことが明らかな会社では、社員のみなさんのモチベーションが上がらないため、まっとうな会社であれば、出世や昇格に関するルールがあり、実際にITエンジニアから管理職に出世した方もいるかと思います。

なお、これも会社のポリシーによりけりですが、「ITエンジニアの出世=課長や部長などの管理職(マネージャー)になること」だけではない企業も多いです。

具体的にいえば、定時で仕事をする一般的な正社員から、「決まった成果さえ出せば、決まった時間で仕事をする必要がない“裁量労働制”が許されているなど、特権を持った高度技能者(スペシャリスト)」に昇格するルートです。

二つの出世ルートがある理由としては、マネージャーに求められるスキルセットと、現場のITエンジニアとして求められるスキルセットには、微妙に差異があるためです。

また、管理職になってお金の管理などをするよりも、プログラミングなど現場作業を行い続けたいと思うITエンジニアも少なくないです。

そのため、現場で一番有能なITエンジニアが、必ずしも、良き課長や部長として会社に貢献できる訳ではありません。

ですので、マネージャーへと無理にキャリアチェンジするよりも、ITエンジニアとしての専門性をより高めてもらった方が、本人としても会社としても幸せであるパターンがしばしば発生します。

そこで、いわゆる課長や部長と言ったポジションに就かず、ITエンジニアとしてのスキルを高度化したスペシャリストとなる道も用意し、本人の適性や会社の方針に応じて、適切なルートで出世できるようにしている企業が多いのです。

なお、マネージャーへと進んでも、スペシャリストに進んでも、肩書に応じた責任が与えられ、部下や後輩を指導する立場になる、という点では、基本的には期待される役割に大きな差はありません。

ちなみに、日本では「マネージャーは現場のことをよく知っている人がやるべき」という考えが強く、マネージャーはスペシャリストの中から選ばれたり、マネージャーとして課長などの役職に就いていた方が、役職から外れて、一人のスペシャリストに戻ることも多いです。

一方で欧米(特にアメリカ)だと、「”マネージャーはMBA保有者など、マネジメントの専門教育を受けた専門の高度人材”で、現場のスペシャリストとはまったく別物」という考え方に立った人事戦略を持つ会社も多いそうです。

エンジニアが出世するには テクニカル・スキル編

さて、ITエンジニアの出世には、マネージャー(管理職)とスペシャリスト(高度技能者)に分かれることをご紹介いたしました。

つまり、組織のマネジメントで会社に貢献する人もいれば、高い専門性で会社に貢献する人もいます。

どちらのルートに進むにしても、社会人、ITエンジニアというベースを持つ人材として評価を高めていくのに必要なスキルそのものに変わりません。

スペシャリストへと進む場合はもちろん、マネージャーへと進むにしても、エンジニア部隊で勤務する以上は、ITに関するテクニカル・スキルが必要になるでしょう。

特に高めたいITのテクニカル・スキルとしてはレビューイ、レビューの受け手としてのスキルです。

マネージャーやスペシャリストの重要な仕事の一つは、部下や後輩の作成したソースコードや作業実施計画書などのドキュメントを精査し、承認することです。

基本的には、管理職や権限をも持った技能者が成果物の完成を認めることで、初めて、その成果物は完成したことになります。

裏を返せば、管理職や技能者は、会社としての成果物、つまりは納品物として適切かどうかチェックする責任を負っています。

作成者の技術的なスキル不足や考慮漏れによって、不適切な作成物になってしまうのは、ある意味、仕方がないことです。

担当者として目の前のことに集中していて、全体像が見えていなかったり、そもそも前提となる知識がないことも往々にしてあるでしょう。

そのような担当者の足りないところを補完し、問題を摘み取るのが、上位者たるマネージャーやスペシャリストの仕事なのです。

それぞれの観点で精査し、着実に問題点を見つけ、必要に応じて作成した担当者などに見直しを指示し、適切な対応が行われるようにコントロールすることが求められます。

もう一つ、エンジニアの出世に重要なテクニカル・スキルとしては、新技術へ興味関心を持つことです。

新たな技術や最新のトレンドに目を光らせ、特に担当領域にて関係が深いテーマ、影響が出ると思われるトピックに対して、役割に応じたアクションを行うとする姿勢も重要です。

スペシャリストの方であれば、自身で技術を習得し、傘下のメンバーに対して勉強会を開く、こともあるでしょう。

マネージャーの方であれば、IoTの展示会にメンバーを派遣する算段を付けるなど、所属部署にとってプラスとなる施策を計画し、実行していくはずです。

出世を目指すのであれば、上位者の企画に乗っかるだけではなく、一緒に企画を作ってみてください。

「あの人、やる気がある」と思わせることができれば、間違いなく出世も早くなります。

目の前にある現在の自分の業務で取り組むことが大切ですが、目の前の仕事だけしか見ていないようではダメで、IT業界の動向に敏感になることも大切なのです。

エンジニアが出世するには ヒューマン・スキル編

コミュニケーション

テクニカル・スキルに続いて、ヒューマン・スキルについても確認しておきましょう。

ヒューマン・スキルとして特に重要なのは、やはりコミュニケーション・スキルではないでしょうか。

私個人の所感ですが、評価者である上司やお客様の評価が出世に関わる、ということもありますが、出世する人と、そうでない人の一番の差は、コミュニケーション・スキルにあると思っています。

コミュニケーション・スキルの肝は、「コミュニケーションを取る上での前提把握」です。

仕事を進めていく上で、お客様への提案資料、レビューしたドキュメントへのコメント、上司への報告、後輩の質問に対する回答などなど、様々なコミュニケーションが行われているはずです。

そして、コミュニケーションの形式や相手のレベル感によって、情報のやり取りの仕方や提示する情報、受け取ることができる情報のレベル感はまちまちのはずです。

もっと端的に言えば、同じ趣旨の質問を受けたとしても、初めて業務を行う配属されたばかりの新人君と、すでに数年経験のある中堅社員とでは、尋ねられ方が違うはずです。

中堅社員の方が、新人君より用語や環境を知っているので、よりクリティカルな言葉で質問してくるでしょう。

逆に、同じ趣旨の質問だからといって、中堅社員に対する回答と新人君に対する回答が、まったく同じになることは少ないと思います。

中堅社員であれば、専門用語一つで説明終了だが、新人君には専門用語だけでなく、その言葉の意味から解説が必要になる、といったことは良くありますよね。

そうした、コミュニケーションの前提条件を理解しないままに、情報を受け取り、発信してしまうと、「なんだか噛み合わないね」という事態が発生してしまうのです。

他に必要なヒューマン・スキルとしては、経済産業省の社会人基礎力でいうところの「働きかけ力」です。

リーダーシップというと、ちょっと大げさですが、周りのメンバーに期待する動きをして貰えるように、誘導するスキルというのも、マネージャーやスペシャリストには重要になります。

まとめ:ITエンジニアから管理職や役員にだってなれる!

繰り返しになりますが、ITエンジニアであっても、会社の人事体系が特殊でなければ、原則的には管理職や役員になることが可能です。

ただ、エンジニアの出世は役職に就くことだけではありません。

役職についてしまうと、マネジメントの仕事が主になるため、ITエンジニアとして現場作業ができなくなることもあります。

マネジメント業務よりも現場作業に向いている人、純粋なITエンジニアであり続けたい人向けの出世ルートを持っているIT企業も多く、働く中で、自分はどちら向きか分かっていく方が多いように思います。

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