エンジニアの平均年収は？

平成29年に経済産業省が発表した『IT関連産業の給与等に関する実態調査結果』で、エンジニアをはじめとするIT人材の平均年収がどのくらいかを明らかにしています。

この調査では、日本国内のエンジニアの平均年収は約500万円程度で他の業界と比べて比較的高いことが明らかになっています。

スキルレベル別の平均年収では、以下のように整理されています。

• ・新人・初級者レベルや仕事に慣れ始めたレベルだと約438万円
• ・上位者の指導のもとに仕事ができる若手人材レベルだと約499万円
• ・独立して仕事ができる中堅人材レベルだと約576万円
• ・部下を指導できるチームリーダーレベルだと約726万円
• ・社内での指導者・幹部レベルだと約938万円
• ・国内的や国際的に著名なレベルだと約1000万円

特に、後進の指導ができる立場になると急激に平均年収が上がっており、国内外で有名なレベルになると平均年収で1000万円を超えてきます。

また、同じ調査では、IT人材の年齢による比較もされています。40代で2000万円に達していないものの約1800万円と2000万円に届きそうなレベルの人が登場し、50代で2000万円を超える人が現れます。つまり、40代に差し掛かるほどになれば、人によっては2000万円の年収を得ることもそれまでのキャリアによっては不可能ではないと言えます。

同じ調査では、アメリカとの平均年収の比較が行われており、それによると20代から全ての世代で4000万円以上の年収を得ているエンジニアが現れています。この調査では触れられていないものの、アメリカに限らず中国やインド、イスラエルなどでも優秀なエンジニアの所得が比較的大きくなる傾向にあります。

年収2000万円なら何ができる？

年収2000万円以上の人は全国の給与所得者の0.4%で、全国民でみてもほんの一握りの人たちに限られます。年収2000万円の場合、税金を引かれると手取りで1200万〜1500万円ほどとなります。

このくらいの収入がある人たちは、いわゆる富裕層に分類され、生活レベルも高くなります。例えば乗っている車は高級外車であることがよくあり、複数台を所有している場合もあります。プライベートジェットや自家用ヨットを持っている人も多くなり、休みの日には飛行機や船を乗り回すという余暇を過ごす人もいるようです。

家を複数所有して別荘を持っている人も出てきて、賃貸に暮らしているとしても多くの場合、家賃が数十万でセキュリティや立地が抜群にいいところに住んでいます。

40代の多くの人たちは子供を持ち、ある程度大きくなっている時期でしょう。小学校や中学校で有名な私立学校に通わせ、いろいろな習い事をさせることも可能でしょう。人に寄っては高校から海外の学校に通わせることがあり、グローバルな教育を受けさせることもあるそうです。

どんなスキルがいいか？

年収2000万円を達成するためにはどのようなスキルを身につけるべきでしょうか？

まず、エンジニアリング系のスキルであれば、特に最近ではニーズの大きくなってきたセキュリティや機械学習、ブロックチェーン、IoTなどに関わるエンジニアの需要は大きくなっています。そのため、このような分野に関連するスキルを身につけることが近道になると言えます。

セキュリティを維持したり高めたりできるエンジニアは非常に重宝されます。また、データから知見を引き出せるデータサイエンティストもホットな職種になりつつあります。これらは、企業の需要に対して応えられるエンジニアが少ないという特徴があります。

また、事業の統括としてチームをまとめるスキルが求められることも求められます。プロジェクトマネジメント能力は納品する製品のクオリティにも関わる非常に重要なスキルです。

加えて40代になれば、後進の指導に当たることも多いでしょう。後輩エンジニアの教育を行うために、専門的な知識をしっかりと理解した上で、高いコミュニケーション能力を活かして接する必要があります。冒頭の調査でも人に教えられる立場になると年収が大きく上がっていることからも、求められるスキルの１つと見ることができます。

メンタルトレーニングから働き方の意識改革

40代になると社会人として約20年ほどの経験を積んでおり、責任のある立場となることでさまざまなことに取り組んで実績を出すことが可能な時期ではないでしょうか。その意味では、その経験を活かして新たな取り組みを始めたり、後輩エンジニアの育成に力を入れていくことができるでしょう。

40代からは自分自身がプレイヤーとして矢面に立つというよりも、いかに後輩たちやチーム全体を盛り立てて結果を出すかということをメンタル的にも重視する必要が出てきます。

どんな会社がいいのか？

年収2000万円を記録するためにはどのような会社で働くべきでしょうか？

まず１つ目は外資系企業です。冒頭に紹介した調査でも明らかになっていたように、スキルに応じて高い報酬を与えるケースが多く、日本と比べてアメリカのエンジニアでは2〜3倍ほどの差があります。外資系企業では専門性の高い職種に関しては、大きな投資を積極的に行います。彼らはそれが将来的に新たな競争力を生み出すと考えているからです。また、シリコンバレーを中心としたアメリカ発の企業だけでなく、中国系やインド系、イスラエル系の企業の勢いも大きくなっています。

2つ目は、ITコンサルタントです。コンサルタントは年収が高いことで有名な業界で、冒頭の調査でも最も年収が高いことが明らかになっています。多くのITコンサルタントはセキュリティ関連や機械学習関連をはじめとして企業の競争力強化のための助言を行います。

転職をしよう

ここまででみてきたように年収2000万円を目指すためには、自分自身のスキルや実績もさることながら、どの会社に所属するのかといったことも大きな要素となります。年収2000万円プレイヤーを目指すのであれば、さらなるステップアップを目指して、転職をすることもおすすめです。

しかし、転職でいい企業に出会えるかどうかは集めている情報の量と質に依り、個人で転職活動をするのは分が悪いと言えます。また、ステップアップのためには自分自身を客観的に見つめてスキルや実績を適切に整理することが必要です。これも一人で行うよりも、第三者と行う方がさまざまな角度から分析することができます。このような時、頼りになるのは業界に精通したエージェントではないでしょうか。

そこでおすすめなのが、エンジニアやクリエイターのためのIT/Web業界に特化した転職求人サイト「techcareer」です。IT人材のミスマッチを減らし社会や企業、そして個人に貢献するため最適なマッチングを行うことをミッションとしています。

年収2000万円は本人のスキルや実績が大きく影響を与えるため、すぐにそれだけの報酬をすぐに受け取れるような求人はほとんどありませんが、然るべきキャリアアップに向けて必要な経験を積むことができる求人を豊富に取り揃えています。

まとめ：経験や実績を活かす

今回は40代から年収2000万円を目指すロードマップを描くために必要な内容を紹介しました。40代は20代や30代と違い、多くの経験や実績があります。それを活かすことでよりよいキャリアアップを目指すことが戦略的に重要になるでしょう。