エンジニアとして長く働き続けたいと考えた場合、参考にしたいのが先輩エンジニアたちがなぜ退職を決意したのかという理由についてです。退職を決意したエンジニアの理由を知ることができれば、最適な職場選びに役立ちます。

今回の記事では、エンジニアに多い退職理由TOP5を紹介していきます。それを踏まえて、失敗しない転職先選びについて考えていきましょう。

一番多い退職理由は何? TOP5をご紹介

リクナビNEXTのエンジニア向け求人情報サイト「Tech総研」では、「上司に話さなかった転職理由と転職してわかった事実」という記事が紹介されています。これは転職を経験したエンジニア386人を対象に、転職理由を尋ねた調査です。この調査をもとに、最も多い転職理由TOP5を見ていきましょう。

参考:https://next.rikunabi.com/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=000759

TOP5:希望する仕事ができない

まず5番目に多い転職理由は、自分が希望する仕事ができないケースや、希望部署に移動できないケースが挙げられています。プログラマーとしてコーディングに従事したいと考えていたにも関わらず、システムエンジニアとしてクライアントとの打ち合わせに駆り出されたりした場合、業務内容に不満を持って転職を考えることは多くなるでしょう。

やりたいことを上司に相談したにも関わらず、聞き入れてもらえなかったりすれば会社に不満を抱くのも当然です。ただし希望する仕事ができるかどうかは入社してからではないとわからないこともあるので、それを理由に転職するというのは仕方ないことなのかもしれません。

入社前の面接の段階で、希望する仕事ができるのかを入念に確認したり、現役社員の話をじっくりと聞いたりすることが重要になりそうです。

TOP4:人間関係への不満

部下や同僚に対する不満はもちろん、上司に対する不満が原因で退職を決意したエンジニアも多いようです。普段のコミュニケーションやマネジメントに不満を感じるケースや、いじめや不正に対して辟易してしまったというケースも考えられます。

会社が有能な人材を大切にしない風土だったりすれば、自分の信頼できる先輩がどんどんいなくなってしまうこともあるでしょう。魅力ある先輩がいなくなれば、その職場に魅力を感じなくなり退職を決意することも多くなります。

多くのエンジニアは職場の人間関係を改善しようと努力したり、根回ししようとしたりする傾向にあります。ですがエンジニアとしてのスキルアップやキャリアアップを考えるなら、すぐに職場を変えてしまうのが賢明です。

TOP3:働き方への不満

休日や勤務時間、残業など働き方に不満を感じて転職を決めることも多くあります。毎日夜遅くまで残業し、終電で帰宅するような生活が何日も続くようであれば、その職場に不満を感じるのも当然でしょう。

あまりにも休みなしで働き続けてしまうと、うつ病をはじめとする心身の不調が現れることも出てきます。少しでも心や体に不調を感じたら、すぐにその職場を離れることが大切になります。

今では現役社員や元社員によるリアルな口コミをまとめているサイトも多くありますので、こうした情報を参考にして実際の働き方について調べておくのが最善の対策方法となります。

TOP2:会社の将来への不安

年代を問わず多いのが、会社や業界のこれからに対する不安です。「この会社でこのまま働いていていいのだろうか?」という気持ちから、転職を考えるようになった人は少なくありません。

業界は好調であっても、会社の売上が低迷していたり、先行きが見えないと思った場合に、転職を決意する人も多くいます。その会社への将来性に不安を覚えるようになれば、それが退職するいい機会なのかもしれません。

会社選びの際には、その業界に将来性があるかどうかはもちろんのこと、その会社自体に将来性が感じられるかをしっかり研究することが不可欠となります。

TOP1:会社からの評価への不満

評価

そしてエンジニアの転職理由で最も多いのが、会社からの評価に不満を持つケースです。「自分はこんなに結果を残しているのに、なかなか評価してもらえない」「給料が上がらない」という理由で、転職を考えるというパターンです。

明らかに自分よりも成果が劣っている社員が、単に年上だからという理由で優遇されているのを目の当たりにすれば、その会社で働き続けるモチベーションが失われてしまうことでしょう。

年功序列の文化が色濃く残る大手の老舗企業よりも、実力主義をうたうベンチャー企業のほうが、正当な評価を得ながら働くことができるのではないでしょうか。

もう失敗しない 転職先の見分け方

では、エンジニアの転職を成功させるためにはどんな点に気をつけたらいいのでしょうか?

第一に、「企業の知名度を考慮しない」ことがポイントになります。エンジニアの転職先として選んでしまいがちなのが、誰もが知るスマホゲームを作っている会社だったり、ニュースサイトに取り上げられるような気鋭のベンチャーなどが挙げられます。

大手の企業であればブラック企業であることは少ないものの、ネームバリューだけで選んでしまうと「本当はこんなはずじゃなかったのに…」という結果になってしまいがちです。知名度の低い企業であっても、自分のやりたいことにマッチすることは十分考えられます。知名度にこだわらず企業の本質を見極めるようにしたいですね。

また、入念な情報収集を行うことも転職先選びの鉄則です。たとえば客先常駐をメインとする企業にはブラック企業が多い傾向があるように、業態や職種によってブラック企業が多いところ、ホワイト企業が多いところが存在します。

現役社員や元社員の口コミを参考にしたりSNSで社名を検索してみたりと、求人広告には出てこないような企業の実態を調べることが有益となります。

時には自分で転職先を選ぶのではなく、転職エージェントを利用するというのも手です。エージェントを活用すると、企業の紹介から面接対策まで、トータルサポートを受けることができます。転職が初めてという方にとっては、強力な味方となってくれるでしょう。

特にエンジニアを専門とするエージェントなら独自の案件を抱えていることも多いので、積極的に利用して自分に適した企業を見つけていくのがおすすめです。

自分に落ち度はなかったか? 退職理由を客観的に見る

もし今の職場に大きな不満を抱えていて、今後スキルアップできる見込みもないのであれば、今すぐ転職するのが最善策でしょう。しかし多くの人の場合、「なんとなく今の職場が気に入らないな」というレベルなことがほとんどでしょう。

仮に「職場の人間関係に不満がある」と考えていても、実際にはあなたの立ち居振る舞いが周囲の人々をトラブルに巻き込んでいるという可能性もあります。基本的には転職を考えることは悪いことではありませんが、「もしかしたら自分に原因があるのかも」と思えるのであれば、一度転職を考えたきっかけや理由について客観的に考えてみましょう。

時には友人知人に相談して、アドバイスを求めることもおすすめですよ。

まとめ:転職エージェントの利用が必要不可欠

エンジニアの転職理由には、会社からの評価への不満、会社の将来性への不安などさまざまなものがあります。自分にあった職場を選ぶためには、知名度を度外視した企業選びや、転職エージェントの利用が必要不可欠になってきます。

また、衝動的に退職を決めてしまうのではなく、まずは転職理由を客観的に見つめ直してみることも、よりよいキャリアに役立つはずですよ。

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