Web系ってそもそも何? コーダーからプログラマーまでの職種を大解剖

 torritomm | 2019/05/29 - 05:49 pm

IT業界で求人を探そうとすると、「Web系」「オープン系」「汎用系」といった聞きなれない言葉が並び、「どれがどんな仕事をやるんだろう?」と疑問に思ったことがある人はおおいかもしれません。

実はIT業界の中にもいくつかの系統があり、どの系統の企業に入社するかによって携わる仕事も大きく異なってくるのです。

ここではWeb系に焦点を絞り、この系統で活躍するコーダー・プログラマーの仕事内容について解説していきます。

Web系って何?その業種と職種を俯瞰

「Web系」とは、WebページやWebサービスといった、Web上のシステム・アプリケーションを開発することを指します。スマホアプリやパソコン向けのソフトウェアではなく、Webサイトの構築に特化して仕事を手がけていることが特徴です。

Web系の中でも、「フロントエンド」「バックエンド」の大きく2つの分野に分かれています。フロントエンドはWebサイトの見た目の構築を担当し、HTMLやCSSといったマークアップ言語を使用します。

一方のバックエンドとは、Webサイトの裏方でサーバーやミドルウェアを開発する仕事です。JavaやPHPといったプログラミング言語を使用して作業を行ないます。

WebサイトやWebサービスは今後も需要が増していくと考えられることから、Web系は高い将来性を持つ業界でもあります。Web系のコーダーやプログラマーも人手不足状態にあることから、未経験でも採用されやすいという特徴も持ちます。

Web系の業界で働く人材としては、次のような職種があげられます。「コーダー」「Webデザイナー」「フロントエンドエンジニア」「Webコーダー」「マークアップエンジニア」「プログラマー」「バックエンドエンジニア」「システムエンジニア」などです。

とはいっても、Web系の会社では肩書きを明確に区分することなく仕事に携わっていることも珍しくありません。一般的に見た目をつくるのがコーダー、裏方を支えるのがプログラマーとされていますが、プログラマーがコーダーの仕事を兼任することもよくある話です。

だからといってコーダーの重要性が低いというわけではなく、たとえばWeb制作会社のようにWebページをつくることを専門としているところだと、兼任のプログラマーよりも、高いスキルを持ったフロントエンド専門のコーダーのほうが重宝される傾向にあります。

Web系のコーダーはどんな仕事?

コーダー

フロントエンドと呼ばれる、Webサイトの見た目をつくるのがWeb系のコーダーの役割です。具体的にはHTMLやCSSといったマークアップ言語を使い、文章や画像を表示させたり、ページの見やすさを向上させたりといった作業を担当します。

プログラマーが習得するプログラミング言語とは異なり、マークアップ言語は、比較的習得が容易という特性を持っています。そのため学生アルバイトに仕事を任せているというケースも珍しいことではありません。

近年ではプログラマーがコーダーの仕事も兼ねる場合も多くなっていることから、「仕事がなくなるのではないか」「需要が減っている」という声もよく聞かれます。プログラマーが兼任できる仕事であると考えると、「あまり必要とされていないのでは?」と考える人も多いかもしれません。

しかしコーダーはWebサイトの見た目を整える仕事であり、デザインスキルやセンスが問われるポジションでもあります。裏方ではいくら処理速度の高いシステムを組んでいたとしても、見た目がダサくて使いづらいWebサイトだったら、誰も使いたいとは思いませんよね。

確かに「コーダー」という職種で求人を出しているところは少ないため、需要が減っているような錯覚に陥ることは多いかもしれません。しかし「Webデザイナー」「フロントエンドエンジニア」と呼ばれる職種も、基本的にはコーダーと同じ仕事を担当します。

Webサイトの見た目を整えるフロントエンド担当のコーダーが、その呼び方を変えて募集されているということなので、需要が減っているという見方は正しくありません。ちなみに、ほかにも「Webコーダー」「マークアップエンジニア」という呼称で募集している求人もありますので、よくチェックしてみるようにしてください。

Web系のプログラマーはどんな仕事?

フロントエンドを担当するコーダーに対し、バックエンドを担当するのがプログラマーです。裏方を支える仕事とあって、地味で目立たないことから重要性を意識する機会は多くないかもしれません。

しかしコーダーと同じくプログラマーもWeb系には欠かせない存在で、時にはフロントエンド・バックエンドのどちらにも対応できるスキルを持った、フルスタックエンジニアが活躍しているケースもよくあります。

HTMLやCSSといったコーダーが扱うマークアップ言語よりも、JavaやPHPといったプログラマーが扱うプログラミング言語のほうが、習得するまでの難易度が高く、レベルの高いスキルとされています。

コーダーの仕事も兼任するプログラマーが多いこともあってか、コーダーよりもプログラマーのほうが地位が高いと考える人も少なくないようです。しかしコーダーとプログラマーは、担当する領域が異なるだけで対等な立場のポジションです。

Web系の企業にプログラマーとして入社したとしても、決してコーダーを下に見ることがないよう注意したいものです。

コーダーとプログラマー スキルの違いを解説

フロントエンドとバックエンド、それぞれ担当する領域が異なりますので、コーダーとプログラマーは求められるスキルも大きく異なってきます。コーダーはマークアップ言語と呼ばれるスキルが必要とされ、プログラマーはプログラミング言語の知識が不可欠となります。

「どちらを目指したらいいのかいいのかわからない」という場合には、見た目を重視するか、中身を重視するかという基準で職種選びを進めてもいいかもしれません。見た目を構築するのはコーダー、中身をつくるのがプログラマーとなりますので、どちらが自分の目指すものに近いかを考えると、理想のキャリアパスの一助となるでしょう。

一般的にプログラマーのほうが求められるスキルレベルが高いことから、高い年収が設定されることが多くなります。IT業界でガッツリ稼ぎたいと考えるのであれば、プログラマーを重視するという手も考えられます。ただしプログラミング言語の習得に大きな手間と時間がかかることも念頭に置いておきましょう。

コーダーまたはプログラマーのどちらを歩むとしても、開発言語のスキル以外にも磨いておきたいスキルが1つあります。それは「コミュニケーション能力」です。

コードやプログラムを書く仕事といえば、ひたすらパソコンに向かってキーボードを叩いているエンジニアの姿が思い浮かぶかもしれません。しかしWebディレクターやシステムエンジニアのような職種へステップアップすると、必然的にお客さんとの打ち合わせに参加することが多くなってきます。

ここでコミュニケーションが苦手なままだと、いつまで経ってもキャリアアップが叶わないというケースも考えられます。したがってIT業界でこれからも活躍していきたいと考えるなら、開発言語のみをマスターしようと考えるのではなく、周囲の人々とも積極的に交流していこうとする姿勢が大切になるのです。

まとめ:IT業界に欠かせない存在

Web系とは、Web上で動くシステムやWeb上で表示されるページをつくる仕事です。見た目をつくるフロントエンドではコーダーが、裏方のバックエンドではプログラマーがそれぞれ活躍し、IT業界に欠かせない存在として力を発揮しています。

職種によって必要とされるスキルは異なりますが、開発言語とともにコミュニケーションスキルも磨くようにすると、これからのキャリアパスが大きく開けてくることになるでしょう。

Web系に関心がある方、コーダーやプログラマーになりたいと考えている方は、これからのキャリアを考えるうえでの参考としてみてくださいね。

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【OS別】Pythonのバージョン確認の方法をわかりやすく解説

 sake | 2025/09/08 - 05:53 pm

Pythonを使い始めたら、まず確認したいのがバージョンです。

Pythonには複数のバージョンが存在し、ライブラリやフレームワークによっては対応バージョンが異なるため、知らないまま作業を進めると「エラーが出る」といったトラブルにつながることもあります。

本記事では、Windows・Mac・LinuxでPythonのバージョンを確認する方法を解説します。さらに、複数バージョンの切り替え方やよくあるトラブルの解決法も併せて紹介していきます。

現在使われているPythonのバージョン

Pythonのバージョン

かつてはPython 2系と3系の2つの系列が存在しましたが、Python 2系は2020年1月1日に公式サポートが終了し、現在は基本的にPython 3系が主流です。

バージョンによって使える機能やライブラリが異なるため、開発や学習をスムーズに進めるには、自分の環境がどのバージョンかを把握しておくことが非常に重要です。

Pythonのバージョン確認が必要な理由

Pythonには2系と3系など複数のバージョンが存在し、それぞれで使える機能や対応するライブラリが異なります。たとえば、最新のライブラリやサンプルコードはPython 3系を前提に作られていることが多いため、バージョンが合っていないとエラーが発生してしまいます。

また、学習教材や既存のプロジェクトも特定のバージョンを想定している場合があるため、自分の環境を確認しておくことでトラブルを避けられます。

最新バージョンと推奨バージョンの違い

Pythonには公式サイトで公開されている最新のバージョンと、広く使われている推奨バージョンがあります。

最新バージョンは新しい機能や改善が追加されており、最新技術を学びたい場合には便利です。しかし、すべてのライブラリがまだ対応していないこともあるため、開発や学習で利用する際には注意が必要です。

一方で推奨バージョンは多くの教材やライブラリが対応しており、特に初心者が学習や開発を始める際には安心して使うことができます。

まずは自分の目的に合ったバージョンを確認して選ぶことが大切です。

WindowsでPythonのバージョンを確認する方法

WindowsでPythonのバージョンを確認

ここでは、コマンドプロンプトを使う方法と、GUIで確認する方法の二通りを紹介します。

コマンドプロンプトで確認

WindowsでPythonのバージョンを確認する最も基本的な方法は、コマンドプロンプトを使う方法です。まず「Windowsキー + R」を押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「cmd」と入力してEnterキーを押すとコマンドプロンプトが起動します。次に、以下のコマンドを入力してください。

python --version

Enterキーを押すと、現在使用しているPythonのバージョンが表示されます。たとえば「Python 3.11.4」と表示されれば、そのバージョンが現在使用されていることを示します。

GUIで確認

コマンド操作に慣れていない場合は、GUIを使ってバージョンを確認することもできます。Pythonをインストールすると自動で付属するIDLEを起動すると、ウィンドウのタイトルや起動時のメッセージにPythonのバージョンが表示されます。

また、Anacondaを利用している場合は、Anaconda Navigatorの画面からも簡単に確認可能です。GUIで確認できる方法は、コマンド入力に不慣れな初心者でも迷わず操作できる点がメリットです。

MacでPythonのバージョンを確認する方法

MacでPythonのバージョンを確認

古いmacOSにはPython 2系が標準でインストールされていることがあるため、Python 3系を使う場合はバージョンの確認が欠かせません。ここでは、ターミナルを使った方法とGUIでの確認方法の2通りを紹介します。

ターミナルで確認

MacでPythonのバージョンを確認する基本的な方法は、ターミナルを使う方法です。まず、LaunchpadやSpotlightからターミナルを開き、以下のコマンドを入力してください。このコマンドはWindowsの時と同じです。

python --version

Enterキーを押すと、現在使用しているPythonのバージョンが表示されます。たとえば「Python 3.11.4」と表示されれば、そのバージョンが使用可能であることを示します。

GUIで確認

ターミナルを使うのが不安な場合は、GUIでバージョンを確認することも可能です。Pythonをインストールすると自動で付属するIDLEを起動すれば、起動時にバージョンが表示されます。
また、Anacondaを使っている場合は、Anaconda Navigatorの画面やJupyter Notebookの環境設定からもバージョンを確認できます。GUIを使う方法は、初心者でも迷わず確認できるため安心です。

LinuxでPythonのバージョンを確認する方法

LinuxでPythonのバージョンを確認

Linuxはディストリビューションによって標準で入っているPythonのバージョンが異なることがあり、作業中に思わぬエラーが発生する原因になることがあります。ここでは、ターミナルを使った方法と、GUIで確認する方法の二通りを紹介します。

ターミナルで確認

LinuxではMacの時と同様にターミナルを使ってPythonのバージョンを確認するのが一般的です。まず、ターミナルを開き、次のコマンドを入力します。

python --version

Enterキーを押すと、現在使用できるPythonのバージョンが表示されます。たとえば「Python 3.11.4」と表示されれば、そのバージョンが使用可能であることを示しています。

GUIで確認

LinuxでもGUIを使ってバージョンを確認することは可能です。Python IDLEやAnaconda Navigatorをインストールしていれば、それぞれの画面や起動時のメッセージからバージョンを確認できます。

ただし、Linuxではターミナルでの確認が一般的で、GUIで確認するケースは少なめです。初心者でも操作しやすいGUIを利用する場合は、IDLEやAnacondaを事前にインストールしておくと便利です。

複数バージョンがある場合の確認と切り替え

複数バージョンがある場合の確認

Pythonは1台のパソコンに複数のバージョンをインストールして使うこともできます。しかし、複数バージョンが混在すると、どのバージョンでコードが実行されるのか分かりにくくなり、思わぬエラーの原因になることがあります。そのため、複数バージョンが存在する場合は、バージョンを確認して正しく切り替えることが重要です。

pyenvでバージョン管理する方法

複数バージョンのPythonを簡単に管理したい場合は、pyenvというバージョン管理ツールを使うのがおすすめです。pyenvを使うと、プロジェクトごとに使用するPythonのバージョンを切り替えたり、複数バージョンのインストールやアンインストールも簡単に行えます。

例えば、プロジェクトAではPython 3.11を使い、プロジェクトBではPython 3.9を使うといった設定も容易です。pyenvを導入することで、バージョンの混在によるトラブルを未然に防ぐことができます。

pyenvインストール方法は以下の記事で詳しく解説されています。
参考:Qiita【pyenvの使い方】

PATH設定を確認して正しいバージョンを使う方法

Pythonが複数インストールされている場合、環境変数PATHの設定によってどのバージョンが優先されるかが決まります。Windowsでは「環境変数の編集」からPythonのPATHを確認・調整できます。MacやLinuxでは、シェル設定ファイル(.bashrcや.zshrc)にPATHを追加して順序を調整します。

PATHの順番を正しく設定することで、コマンドを実行した際に意図したバージョンが使われるようになります。

まとめ

Pythonバージョン確認まとめ

この記事では、Windows・Mac・LinuxそれぞれのOSでPythonのバージョンを確認する方法を紹介しました。コマンドプロンプトやターミナルを使った方法は基本ですが、IDLEやAnaconda NavigatorなどのGUIでも確認可能です。また、複数バージョンがインストールされている場合は、pyenvを使ったバージョン管理やPATH設定の確認によって、意図したバージョンで作業できる環境を整えることができます。

最後に、Pythonを正しく使うためには、バージョンの確認と管理は欠かせません。この記事の手順を参考に、Pythonの環境を整え、学習や開発をスムーズに進めていきましょう。

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DevOpsエンジニアとは?年収や将来性について詳しく解説します

 sake | 2025/09/03 - 12:26 pm

DevOpsエンジニアとは

DevOpsエンジニアとは

DevOpsとは、開発(Development)と運用(Operations)という2つの異なる領域を融合させることで、ソフトウェア開発のサイクル全体を加速させる文化、手法の総称です。このアプローチの中心となるのがDevOpsエンジニアです。

DevOpsエンジニアは開発チームと運用チームがスムーズに連携できるように、動化ツールやプラットフォームを駆使して、開発の品質やスピードを劇的に向上させるための橋渡しのような役割を担います。
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DevOpsエンジニアの仕事内容

DevOpsエンジニアの仕事内容

DevOpsエンジニアの仕事はチームによって多岐に渡りますが、業務内容を一言で説明すると、「自動化」と「効率化」です。具体的な業務内容として下記が挙げられます。

  • CI/CDパイプラインの構築と運用
  • インフラの自動化と管理
  • 監視とロギング・セキュリティ

それぞれについてさらに詳しく解説していきます。

CI/CDパイプラインの構築と運用

DevOpsに不可欠なCI/CDは、継続的インテグレーションと継続的デリバリーを指しています。これらは、開発者が作成したコードのテストから本番環境へのデプロイまでの一連の流れを自動化する仕組みです。

DevOpsエンジニアは、Jenkins、GitLab CI/CD、Circle CIなどのツールを駆使してこのパイプラインを構築・運用し、開発プロセスを効率化していきます。

インフラの自動化と管理

DevOpsエンジニアは、CI/CD業務だけでなく、インフラの自動化と管理においても重要な役割も担います。具体的には、Infrastructure as Code(IaC)の考え方を取り入れ、TerraformやAnsibleなどのツールを活用することで、サーバーやネットワークといったインフラをコードで管理を行います。

これにより手作業による設定ミスを防ぎ、迅速かつ一貫性のある環境構築が実現できます。さらに、DockerやKubernetesといったコンテナ技術を駆使し、アプリケーションの可搬性を高めることもDevOpsエンジニアの業務のひとつです。

監視とロギング・セキュリティ

DevOpsエンジニアは、システムの監視とログ管理も行うことがあります。具体的には、PrometheusやGrafanaなどのツールを使って監視システムを構築し、アプリケーションリリース後のシステムパフォーマンスやエラーをリアルタイムで可視化して、安定稼働を保証しています。

また、Elastic Stackなどを活用してログを一元管理することで、トラブルシューティングの迅速化を任されることもあります。さらに、開発の初期段階からセキュリティを考慮し、セキュリティスキャンなどを自動化されたパイプラインに組み込むこともDevOpsエンジニアの重要な役割です。

その他のエンジニアとの違い

その他のエンジニアとの違い

DevOpsエンジニアは、携わる領域が広く、他のエンジニアと密に連携するため、その役割の違いを理解しておくことも重要です。本記事ではインフラエンジニア、SREエンジニアとの違いについて詳しく解説していきます。

インフラエンジニアとの違い

インフラエンジニアとDevOpsエンジニアには、ITインフラの管理において明確な違いがあります。インフラエンジニアは主にサーバーやネットワークといったITインフラの設計、構築、運用を担当しますが、DevOpsエンジニアはこれらに加えて、開発プロセス全体の効率化と自動化にも責任を持ちます。

両者の最大の違いは、従来のインフラエンジニアが手動でインフラを管理することが多かったのに対し、DevOpsエンジニアはIaC(Infrastructure as Code)などの自動化ツールを積極的に活用する点です。DevOpsエンジニアはコードを記述し、インフラの構築、運用、管理を自動化することで、より効率的な運用を実現します。

SREエンジニアとの違い

SRE(Site Reliability Engineering)エンジニアは、Googleが提唱した概念で、ソフトウェアエンジニアリングの手法を運用に適用し、システムの信頼性向上に特化した役割を担います。

SREはDevOpsの具体的な実装方法の一つとされ、DevOpsエンジニアがプロセス全体の効率化を目指すのに対し、SREはSLIやSLOといった厳密な指標に基づき、システムのパフォーマンスを継続的に向上させることに重点を置いています。これら2つの役割は非常に似ていますが、SREはより専門的なアプローチを取ります。

DevOpsエンジニアに必要なスキル

DevOpsエンジニアに必要なスキル

DevOpsエンジニアは、幅広い技術力とさまざまなツールの知識が必要とされます。以下に、必要とされるスキルを基礎スキルと応用スキルに分けてあげてみました。

基本スキル

DevOpsエンジニアには、以下の基礎スキルが求められます。

  • プログラミングスキル:Python、Go、Rubyなどいずれかの言語の基礎知識が不可欠です。自動化スクリプトの作成やAPI連携に活用できます。
  • Linux/Unixの基本操作スキル: 多くのサーバーOSで利用されているため、コマンドライン操作やシェルスクリプトの知識は必須です。
  • ネットワークの基礎知識: TCP/IP、HTTP、DNSなど、インターネットの仕組みを理解している必要があります。
  • Gitの利用スキル: コードのバージョン管理ツールとして、チーム開発には欠かせないスキルです。

応用スキル

現代のインフラ管理では、以下の知識と経験が重要になってきています。基礎スキルに自信がある場合は、以下のスキルも習得しておくことをお勧めします。

  • クラウドプラットフォーム: AWS, Microsoft Azure, Google Cloud Platform (GCP) といった主要なクラウドサービスの利用経験
  • CI/CDツール: Jenkins, GitLab CI/CD, CircleCIなどの構築・運用スキル
  • コンテナ技術: DockerやKubernetesの知識と利用経験。特にKubernetesは、大規模システムの運用において重要な技術
  • IaCツール: TerraformやAnsibleなどの利用経験
  • 監視・ロギングツール: Prometheus, Grafana, Elasticsearch, Kibanaなどの知識

DevOpsエンジニアにおすすめの資格

DevOpsエンジニアにおすすめの資格

DevOpsエンジニアになるために必須の資格はありませんが、以下の資格はスキルアップに役立ちます。

  • クラウド関連(AWS認定資格): クラウドの知識はDevOpsに不可欠です。AWS認定ソリューションアーキテクトやAWS認定SysOpsアドミニストレーターは、クラウド上でのDevOpsスキルを証明するのに役立ちます。
  • コンテナ関連(Kubernetes認定資格): CKAやCKADは、Kubernetesの専門知識を示す国際的な資格です。
  • OS関連(LinuC/LPIC): Linuxの知識を証明できます。特に未経験者にとっては、基礎固めの一歩としておすすめです。

DevOpsエンジニアの年収

DevOpsエンジニアの年収
DevOpsエンジニアは、その高度な専門性と市場からの旺盛な需要により、他のエンジニア職種と比較して高収入が期待できる職種です。求人情報サイトIndeedによると、日本国内におけるDevOpsエンジニアの平均年収は約700万円程度とされています。

こちらはあくまで平均値であり、個々のスキルセット、豊富な経験、担当する業務内容によっては、年収が1,000万円を超えるケースも決して珍しくありません。

今後もデジタルトランスフォーメーションの加速に伴い、DevOpsの重要性はますます高まり、それに比例してDevOpsエンジニアの需要も継続的に増加すると予測されます。この需要の増加は、将来的な年収のさらなる上昇にも繋がる可能性を秘めています。
参考:Indeed「日本でのDevOpsエンジニアの給与」

フリーランスのDevOpsエンジニアの単価

フリーランスのDevOpsエンジニアの単価

フリーランスのDevOpsエンジニアの案件単価は、スキルや経験によって大きく異なりますが、一般的には月額80万円から90万円程度(想定年収960万円〜1,080万円)が目安といわれています。しかし、DevOpsに関する深い知識と豊富な経験があれば、月額100万円を超える高単価案件を獲得することも十分に可能です。

高単価案件を目指すためには、単にDevOpsの技術スキルだけでなく、プロジェクト全体の効率化を提案できるコンサルティング能力や、チームをリードできるマネジメント能力も重要です。また、クラウドサービス(AWS、 Azure、 GCPなど)の深い知識や、コンテナ技術(Docker、 Kubernetes)の専門性、CI/CDパイプライン構築の経験などが、単価アップに直結しやすい要素として挙げられます。

市場価値の高いDevOpsエンジニアとして、自身のスキルセットを磨き、実績を積むことで、より良い条件での案件獲得に繋げることができます。
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DevOpsエンジニアの将来性

DevOpsエンジニアの将来性

DevOpsエンジニアの将来性は非常に高いと言えるでしょう。

その主な理由は、AI技術の進歩でエンジニアの仕事が自動化されるといった懸念がある中でも、DXの加速により、迅速かつ高品質なソフトウェア提供が不可欠となっているためです。

さらに、クラウドを前提としたクラウドネイティブな開発が主流となり、IaCやコンテナ技術を扱うDevOpsエンジニアの市場価値は高まっています。さらに、今後はAIや機械学習を活用したAIOpsの発展も予測されており、より高度で戦略的な役割を担うことが期待されています。

これらの理由から、DevOpsエンジニアは単なる技術者ではなく、企業の競争力を高める上で不可欠な存在として、今後も高い需要が続くと考えられます。

DevOpsエンジニアに向いている人の特徴

DevOpsエンジニアに向いている人の特徴

DevOpsエンジニアには技術的なスキルだけでなく、特定の考え方や特性が求められます。

まず必要なのは、新しい技術への強い探求心です。技術の進化が著しいDevOps分野では、常に新しいツールや手法を学び続ける意欲が欠かせません。最新の情報を常にキャッチアップしながら自身のスキルや知識の幅を広げることのできる人が向いているでしょう。

次に求められるのは、本質的な課題を深く考えられる力です。「なぜこの作業が必要なのか」といった根本的な問題を見つけ出し、解決策を考案できる人はDevOpsエンジニアとして高く評価されやすい傾向にあるでしょう

最後に、継続的な改善を追求できる姿勢も重要です。手作業を減らし、より効率的な手法を常に模索し続けることで、DevOpsの価値を最大化できるでしょう。これらの資質を兼ね備えた人は、DevOpsエンジニアとして大いに活躍できる可能性を秘めています。

まとめ

DevOps
エンジニアまとめ

DevOpsエンジニアは、開発と運用の間の障壁を取り除き、組織全体の効率を高める変革者としての役割を担います。単なる技術者にとどまらないその役割には多岐にわたるスキルが求められますが、それらを習得することで市場価値の高いエンジニアになることができます。

未経験者でも、DevOpsエンジニアとしてのキャリアを十分に築くことが可能です。そのためには、Linux、Git、いずれかのプログラミング言語といった基礎を固め、AWSなどのクラウドサービスの無料枠を活用して実践的な経験を積むことから始めることをお勧めします。

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自分が作ったもので、人の役に立ちたい【MOSH株式会社 CTO 村井 亮介さん】

 tony | 2025/08/21 - 11:00 am

今回は、MOSH株式会社でCTOを務める村井亮介さんのインタビュー記事をお届けします。村井さんは、8歳からプログラミングに触れ、大学時代のインターンを経て新卒でプロシーズに入社。その後Rettyで経験を積み、2017年にMOSHを共同創業されました。現在は、「情熱が巡る経済を作る。」というミッションのもと、サービスクリエイター向けのプラットフォームを開発しています。そんな村井さんが大切にされていることは、「自分が作ったもので、人の役に立ちたい」という想い。失敗を重ねながらも熱い思いでプロダクト開発と向き合う村井さんのキャリアと価値観に迫ります。

インタビュー概要

お話を伺った企業さま

会社名  :MOSH株式会社

設立   :2017年7月

資本金  :100,000,000円

上場市場 :未上場

代表者  :籔 和弥

所在地  :東京都渋谷区

ミッション:情熱がめぐる経済をつくる。

事業内容 :インターネットビジネスの企画・開発・運営

URL   :https://corp.mosh.jp/

お話を伺ったご担当者さま

部署 / 役職:共同創業者兼CTO

氏名   :村井 亮介

学生インターンを経て株式会社プロシーズに入社。エンジニアとしてのキャリアをスタートさせ、この時に籔と出会う。その後入社したRetty株式会社ではアプリ・ウェブの企画開発に従事。2017年、籔・村山とともにMOSHを創業。趣味はログの記入。

キャリアについて

8歳からのプログラミング体験:漫画管理からWeb開発へ

私がはじめてパソコンに触れたのは、8歳くらいの頃です。興味本位で最初に「漫画の管理システム」を作ってみました。漫画が好きで本棚にたくさん入れていたのですが、何を何巻まで買ったかがわからない状態だったんです。そこで、マクロを組んでどの漫画を何巻まで買ったかを管理できるシステムを作ってみました。これが私にとって最初のプログラミング体験ですね。

高校卒業後は情報系の大学に進学しました。プログラミングの授業もありましたが、「将来はエンジニアになろう」とは全く思っていませんでした。そんな私がエンジニアを目指すきっかけになったのが、引っ越しのアルバイトです。猛暑の中でも過酷な作業をしないといけず、始めたての頃は慣れないこともあって他の作業員にかなり強く注意されることもありました。「仕事ってこんなにしんどいのか」と絶望していた時に、プログラミングを書いてお金がもらえることを知ったんです。安直ではありますがその時に、「エンジニアであれば、炎天下で作業をしなくても良いし、身体的にきつい仕事ではない」と思ったんです(笑)。そこで、プログラミングのインターンを募集していたプロシーズで2年ほど働き、大学をやめる判断とともに正社員として就職しました。

プロシーズで「労働王」になる

プロシーズではEラーニングのマネジメントシステムを作っていました。開発チームメンバーとして入りましたが、大学ではWeb開発を学んでいなかったので、Web独特のものを1からキャッチアップしていきました。プロシーズ含め当時の中小ベンチャー企業の多くは、システムエンジニアリングやマネジメントなどが体系化されておらず、1からキャッチアップしないといけなかったので大変でした。

プロシーズ時代はとにかくずっと働いていましたね。そんなことをしていると、会社から「労働王」という称号をつけられました。でも、長時間労働は全く苦ではなかったです。アルバイトに比べたら理不尽もないですし、むしろ楽しんで仕事をしていました。

MOSH代表籔さんと出会い、Rettyへ転職

MOSH代表の籔と初めて出会ったのは、プロシーズ時代です。彼はインターン生として3ヶ月ほどプロシーズで働き、大学卒業後はRettyに入社していました。その後も連絡を取っていると籔から、「Rettyに来ませんか?」と誘われたんです。Rettyは、私と同年代の技術者が熱量高く働いている会社でした。そんな環境に魅力を感じ、転職することに決めました。

Rettyでは、アプリ開発やWeb開発、採用、グローバル展開などの幅広い業務を担当しました。前職との環境の違いに戸惑うことも多かったです。例えば、トイレに行くときに上司に許可を貰いに行って笑われたり。今思えば笑えますが、当時の私にはそれが当たり前だったんです。周りからは山から猿が降りてきたみたいと言われ、「珍獣」と呼ばれていました(笑)。

また、優秀な人の多さにも驚きましたね。技術的にもレベルが高いのはもちろん、仕事に対する姿勢も学びになることが多く、刺激的な毎日でした。私はエンジニアとして特別優秀ではなかったですが、とにかく誰よりも量をこなすことを意識して働いていると、「ソルジャー賞」というものを受賞できました。

MOSH創業:自分らしい生き方を支援したい

その後2017年に、籔と村山と3人でMOSHを立ち上げます。私にはもともと起業意欲がありました。1社目の代表や同僚を尊敬していたことと、代表が言っていた「創業者の気持ちは創業者にしかわからない」ということに興味があったんです。また、いつか彼らと同じ目線で話せるようになりたかったという思いもありました。

籔は、Rettyを退職してから数ヶ月間世界を回っていました。その中で、クリエイター向けのプラットフォーム事業を思いついたんです。日本人だけでなく海外の人たちも「自分らしい生き方の模索に苦しんでいる」という共通した課題を感じたそうです。SNSの影響で無用に人と比較して、自分が本当に熱中できるものが何かわからない。マサイ族ですら同じ悩みを持っていたそうです。一方で、情熱を持って働いている人はそういう悩みとは無縁でエネルギッシュです。しかし、彼らの多くは儲かっていないという課題がありました。この社会のアンバランスを解決したいと思い、クリエイター向けのプラットフォーム事業を開始しました。

創業期の苦闘とコロナ禍での転機

実は、2017年の創業から2020年までの3年間は、何の成果も出せませんでした。村山がフロントエンドを開発し、私がそれ以外の部分を担うといったかたちで、ひたすら開発し続けました。

そんな状況を一変させたのが、コロナです。人々の生活習慣が大きく変わり、ITに疎い人でもオンラインでサービスを受けるようになりました。コロナ以前であれば、オフラインじゃないとサービス業が成り立たない状況から一気にオンラインに切り替わりました。それまでサービス紹介のDMをいくら送っても反応がなかったのにも関わらず、コロナ禍になって突然大量の問い合わせが来るようになったんです。

事業拡大に伴い数億円の資金調達を実施し、私の業務内容も少しずつ変化していきました。開発はサポートに回り、採用業務に多くの時間を割くようになりました。スカウトを丁寧に送ったりエージェントと密にコミュニケーションを取ったりと、1日の半分くらいは採用業務に使っていたと思います。

採用活動が回るようになってからは、チーム作りに時間をかけるようになりました。チームの力学づくり、制度設計、評価設計を実施。今では、チーム作りも権限委譲が進んできています。開発できる余裕ができてきたので、直近は技術的負債の解消にも取り組み始めました。

成長の転機:Rettyでのギャップ体験

これまでのキャリアで一番技術者として成長したと感じたのは、Rettyでの経験です。プロシーズ時代はひたすら仕事をしていたので、インプットの時間を取れていませんでした。一方でRettyは、開発チームに一定の余白と自由を与えてクリエイティビティで事業を大きくする環境だったんです。そのため、1つ1つの取り組みのインパクトや関係各所への連携など、何事も自分で考えて動かないといけませんでした。また、周りのレベルも高いので常に新しい情報にキャッチアップしていく必要があります。「自分が知らないことがたくさんある」と学べた良い経験だったと感じています。

個人の夢・目標:海外展開で世界を舞台に

私の目標は、MOSHの事業目標を達成していくことと、その上で仲間が幸せになることです。また、2027年までに海外進出していきたいです。MOSHはオンラインサービスなので、国境を超えやすいという特徴があります。クリエイターにとっては、日本国内だけだとすぐにマーケットが限界を迎えてしまいます。しかし、海外という選択肢が入ることでマーケットが格段に大きくなりますよね。それが実現できると、クリエイターの人生が変わる可能性があります。島国の日本で生きる感覚から、世界で生きる感覚に変えたいと考えています。

考え方・マインドについて

大切にしている3つの考え方

私が仕事をするうえで大切にしていることは3つあります。1つ目は、「自分が作ったもので人の役に立つこと」です。プロダクトだけでなく、制度や文化も含めて、何らかのアウトプットで価値を出したいと考えています。現場感を失って的外れなことをやりたくないので、今でも自ら手を動かすことを厭いません。

2つ目は、「仲間の思いを理解し、チームで課題を解決する」です。私はCTOとして、常にメンバーの困りごとを解消したいと思っています。そのため、常にコミュニケーションを取ることを意識しています。もちろん、データなどの定量的な指標も大切です。しかし、個別具体の事象に目を向けるためにも、定性的な情報も用いて組織づくりをしています。そのような取り組みを通じて組織力を高め、チームで課題解決ができる組織を目指しています。

3つ目は「失敗すること」です。弊社はフルリモート体制なので、組織の心理的安全性が高まりづらい側面があります。だからこそ、「失敗を許容していく組織」を意識的に作る必要があるんです。AIなどの新しい技術が出てきたときに、まずは試してみることを大事にしています。ベストプラクティスが固まっていない状態でも構わないので、自分たちなりにやってみて、失敗をしながら学んでいこうとしています。

AI時代に価値あるエンジニア:ビジネス・事業から考える

今後は、「ビジネス・事業から物事を考えられるエンジニア」の価値が高まると考えています。MOSHでは、集客や決済、ファイナンスなどいろんなシステム基盤を作らないといけません。その中で、顧客に最適化されたUXを作っていく必要があり、この部分をAIによってさらに加速させようとしています。すると、基盤を作る人と、基盤の上でUXを作る人に分かれることになります。

一般的に、ソフトウェアを個別最適化しようとすると難易度は上がってしまうので、これまでは汎用化されたものを提供することが多かったと思います。つまり、UIやUXは多少妥協して作れたわけです。しかし、AIによって個別最適化されたサービスを提供できるようになってきており、システムに求められる速度やクオリティがどんどん上がっていくと考えられます。そのためUXを作る人たちは今後、一人ひとりの顧客に向き合って、自分たちで事業を作る視点でやることが求められるようになると考えています。

フリーランス活用:社員との垣根がない環境

弊社では、20名いるエンジニアのうち3割くらいがフリーランスです。社員とフリーランスの業務内容に差はなく、リーダーを任せているフリーランスの方々もいます。違いというとストック・オプション付与の有無くらいで、福利厚生やデータへのアクセス権限も同じです。こうしている理由は、社員もフリーランスも同じ時間をかけてくれているからです。そんな中で、「社員は大事だけどフリーランスは…」と言うのは違うと考えています。

多くのフリーランスには、主にエンジニアのメンバーとして開発を担っていただいています。フルリモート・フルフレックスで、週3日稼働できれば採用の検討が可能です。その際もスキルだけでなく、社員と同じようにカルチャーフィットを重要視しています。

MOSHで働きたい方へ

MOSHのサービス:情熱がめぐる経済をつくる。

弊社は、「情熱がめぐる経済をつくる。」をミッションに、サービスクリエイター向けのプラットフォーム「MOSH」を開発しています。予約や決済、CRM、コンテンツのホスティング、メッセージの配信などの機能を提供し、クリエイターのみなさんがサービス提供に集中できるようサポートをしています。

最近のリリースでは、個人のクリエイターが集客をする時によく使うLINEの機能を強化しました。彼らの悩みの1つとして、集客用の動画や資料の作成に苦労しているというものがあります。そこで、普段のレッスン風景をティザー化して、本番動画を見るためにLINE登録を促すといった機能を追加しました。

また、クリエイターの事業規模によって悩みは様々です。売上規模の大きい方は、オペレーションの自動化や運用負荷の軽減などにニーズがあります。そのような課題を解決するために彼らと直接対話をし、弊社でオペレーションの運用代行をするといったハイタッチな支援もしています。

チーム体制:自立と裁量を重視

弊社の開発組織には、「プロダクトチーム」と「プロダクティビティチーム」といった2つのチームがあります。プロダクトチームはさらに3つのチームに分かれており、1チーム3人ほどです。デザイナー、PdM、BizDevが1つのチームに所属してミッションの達成に取り組んでいます。各チームには自立と裁量を求めており、プロダクトのロードマップを敷いてどのように動いていくのかを考えてもらい、経営からフィードバックをして開発を進めてもらっています。また、フルサイクルのエンジニアリングを実践していて、企画(ニーズ調査)、提案、設計、MVP制作、ユーザー調査、開発、運用まですべて担当できるのが特徴の1つです。

一方のプロダクティビティチームには、システム開発における横断的な技術力に強みがある人たちが所属しています。老朽化している技術スタックのイネーブルメントなど、プロダクト全体の品質担保を担当します。

働くメリット:AI時代の事業創造とモダン技術

プロダクトチームでは、技術面から事業を作れる機会があります。今後、機能を作ることがどんどんAIに置き換わっていく中で、伸ばしておいて損はない重要なスキルです。「このプロダクトを作って、売上がいくら上がるのか?」といったことを考えていただくので、「自分で事業を作れるエンジニア」になれると思います。

プロダクティビティチームでは、技術スタックのモダン化に携わっていただけます。システムの安定化というよりは積み上げているフェーズで、新しい技術を使って、権限基盤や認証基盤、通知基盤などのたくさんの基盤を作っていくことができます。まるっと一個の基盤を自由度高く担っていただくので、やりがいを感じていただけると思います。

また、チームに関わらず最近は、1人あたり毎月2万円分のAIツールを使ってくださいと言っています。簡単なことではありませんが、2万円分をうまく使うことができれば生産性が格段に上がり、ペイできる成果が出ているはずです。

周囲へのリスペクトを大事にできるエンジニアを募集中!

弊社では、考え方は違えど、敬意を持って理解し合おうとする人を採用したいと思っています。傾聴し、理解する姿勢は社内のメンバーに対してだけでなく、クリエイターさんに対しても同じです。また、マーケットがかなり面白く、まさに今パラダイムシフトの瞬間にいます。2年後に振り返った時に、「すごいことをしていたな」と思っていただけるはずです。そんな成長著しい領域で、一緒に成長していける方を弊社は求めています!

MOSH株式会社の募集ページ

取材を終えて

村井さんのインタビューからは、「人と向き合い、自分の価値を届ける」という強い思いを感じました。AI時代においては、エンジニアにもより事業的な視点が必要になってくるという視点は、多くのエンジニアにとって参考になるものだと思います。創業後3年間の苦労を乗り越え、2025年2月には22.5億円の資金調達を実施し、まさにこれからグローバルを目指して成長していこうとされているMOSHさん。そんな勢いあるスタートアップで挑戦してみたい方は、ぜひ一度お話を聞かれてみてはいかがでしょうか?

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TypeScriptとは?JavaScriptとの違いもわかりやすく解説

 sake | 2025/08/15 - 06:13 pm

TypeScriptという言語は知っているものの、JavaScriptと何が違うのか分からず、学ぶべきなのか迷っている方も多いのではないでしょうか。

TypeScriptは学ぶことをおすすめできる言語ですが、学ぶ前に言語としての性質をしっかり理解しておくことが大切です。本記事ではTypeScriptとJavaScriptの違いについてわかりやすく解説します。

また、テクフリではフリーランスエンジニア向けにTypeScript案件も多数掲載しています。具体的な業務内容などに興味のある方は、ぜひあわせてご覧ください。
フリーランスのTypeScript案件をチェック

TypeScriptとは

TypeScriptとは

TypeScriptはマイクロソフト社によって開発されたプログラミング言語です。JavaScriptにいくつかの機能を追加して作られました。そのため、JavaScriptでできることは基本的にTypeScriptにおいても実行可能です。また、基本的な用途もJavaScriptと変わりません。TypeScriptはおもにWebアプリにおけるフロントエンド開発に使われています。フロントエンドとは、ユーザーが直接触れる箇所のことです。たとえば、フロントエンド開発では、ユーザーがWebページのボタンをクリックした際やフォームに文字を入力した際の処理を実装します。

さらに、TypeScriptはJavaScript同様にNode.jsを導入することでサーバーサイド開発も行えます。
サーバーサイトとは、ユーザーが直接触れることのない裏側の部分のことです。たとえば、データベースからデータを取得したり、更新したりする処理を指します。サーバーサイドとフロントエンド開発で使う言語をTypeScriptに統一することで、開発コストを下げることが可能です。

TypeScriptの特徴

TypeScriptの特徴

TypeScriptには大きな特徴がいくつかあります。代表的な特徴は次の3つです。

  • JavaScriptとの互換性が高い
  • 大規模開発に向いている
  • ソースコードの可読性が高い

それぞれの特徴について詳しく解説していきます。

JavaScriptとの互換性が高い

TypeScriptはJavaScriptとの互換性が高いというのが特徴です。JavaScriptの開発環境・テスト環境はTypeScriptでもそのまま使えます。また、AngularJSやVue.jsなどのJavaScriptライブラリ・フレームワークもTypeScriptで同じように使えます。そのため、JavaScriptからTypeScriptに移行するのに、さほど手間はかからないでしょう。

大規模開発に向いている

TypeScriptは大規模開発に向いているのも大きな特徴の1つです。元々TypeScriptはマイクロソフト社が、大規模開発を行ううえでのJavaScriptの欠点を補うために開発しました。大規模開発では処理内容が増えるため、ソースコードの行数が多くなり、管理が大変です。

そのため、TypeScriptにはソースの行数が多くなっても管理しやすくするための機能が備わっています。また、大規模開発では多くのエンジニアを必要とするため、エンジニア同士の連携を行わなくてはいけません。TypeScriptにはそのための機能も備わっています。

昨今のWebアプリでは、フロントエンド側の負担が増える傾向があります。例えば、最近ではSPAアプリという、1つのページでコンテンツを切り替えるページが流行っていますが、SPAアプリではフロントエンド側で多くの処理を行わなくてはいけません。このような傾向もあるため、TypeScriptの必要性がより増しているといえるでしょう。

ソースコードの可読性が高い

TypeScriptはソースコードの可読性が高いのもメリットです。なぜなら、JavaScriptにはソースコードの可読性を高めるための機能が多く備わっているからです。ソースコードの可読性が高いことは、Webアプリ開発にとって大きな意味があります。Webアプリ開発は、ユーザーの要望や流行に従ってリリース後も繰り返し改良を行わなくてはいけません。コードが読みやすいと、改良をスピーディーに行えるというメリットがあります。

TypeScriptは何ができる?

TypeScriptは何ができる

TypeScriptは、JavaScriptの拡張として、静的型付けやクラスなどの機能を追加したプログラミング言語です。JavaScriptとの互換性があり、JavaScriptのフレームワークやライブラリを使用できます。TypeScriptでできることは、大きく分けて以下の2つです。

  • 静的型付けによるバグの防止
  • クラスによる抽象化と再利用性の向上

それぞれについて詳しく紹介します。

静的型付けによるバグの防止

TypeScriptは、静的型付け言語です。変数や関数の引数・戻り値の型を明示的に指定することで、コンパイル時に型エラーを検出できます。これにより、バグの早期発見や、コードの可読性向上につながります。

クラスによる抽象化と再利用性の向上

TypeScriptは、クラスをサポートするオブジェクト指向プログラミング言語です。クラスを使用して、オブジェクトの状態と動作を定義できます。オブジェクト指向プログラミングとは、オブジェクトと呼ばれる単位でプログラムを記述する手法です。オブジェクトは、状態(データ)と動作(関数)をまとめたもので、オブジェクトを組み合わせることで、複雑なプログラムをより簡単に記述し、再利用性を高める効果があります。

TypeScriptとJavaScriptの違い

TypeScriptとJavaScriptの違い

続いて、TypeScriptとJavaScriptの違いについて解説します。TypeScriptはJavaScriptをベースに作られた言語ですが、細かい仕様は異なるので注意が必要です。TypeScriptとJavaScriptの代表的な違いは次の3つです。

  • TypeScriptは静的型付け言語
  • TypeScriptはインターフェースが使える
  • TypeScriptは学習難易度が高め

一つひとつの違いについて詳しく解説していきます。

TypeScriptは静的型付け言語

TypeScriptは静的型付け言語に分類され、JavaScriptは動的型付け言語に分類されます。静的型付け言語は、プログラマーが変数や関数の引数などの型を明示しなくてはならない言語のことです。明示しなかった場合、エラーが出て実行されなくなります。一方で動的型付け言語は、型を明示しなくても、コンパイラなどが型を自分で推測して実行することが可能です。そのため、プログラマーは型の記述を省けます。

一見すると、型の記述を省ける動的型付け言語の方が、利便性が高いように感じます。しかし、あえて型を明示しなくてはならないようにした方が、ソースコードを読む側にとって分かりやすくなるメリットがあるのです。型があらかじめ明示されていれば、その関数に何のデータを渡して良いのか分かりやすくなります。静的型付け言語を利用することは、バグを減らすことにもつながるということを覚えておきましょう。

特に大規模開発の場合、他人が見ても読みやすいソースコードにすることは大切です。そのため、あえて型を明示する必要がある静的型付け言語の方が大規模開発では好まれます。

TypeScriptはインターフェースが使える

TypeScriptはクラスを作成する際にインターフェースという機能が使えます。インターフェースとは、メソッドの引数・戻り値を定義したもののことです。インターフェースを使うことで、クラス作成時のルールを決められるというメリットがあります。インタフェースにクラスで必ず使うべきメソッドを定義すれば、そのメソッドを使っていないクラスが実装された場合にエラーが出て、実行できなくすることが可能です。このようにインターフェースによってルール決めを行うことで、実装漏れやバグの発生を防ぎやすくなります。

TypeScriptは学習難易度が高め

TypeScriptはJavaScriptに比べると学習難易度は高めです。TypeScriptはJavaScriptよりも機能が多いため覚えるのが大変というのもありますが、それ以上に、歴史が浅い言語のため参考書や学習サイトの種類が少ないのが大きいです。また、JavaScriptはプログラミングスクールで学べても、TypeScriptは学べない場合が多くあります。

また、TypeScriptは利用者も現状多くはないため、分からない箇所を質問しにくいのも難点です。質問サイトでTypeScriptに関する質問を行っても、答えが返ってきにくい可能性があります。

TypeScriptのフレームワーク

TypeScriptのフレームワーク

TypeScriptは、JavaScriptの拡張として、静的型付けやクラスなどの機能を追加したプログラミング言語です。JavaScriptとの互換性があり、JavaScriptのフレームワークやライブラリを使用できます。TypeScriptは、JavaScriptのフレームワークと組み合わせることで、より安全で堅牢なアプリケーションを開発できます。TypeScriptとJavaScriptのフレームワークは、相性が良い組み合わせであり、多くの開発者から支持されてる点が特徴です。

TypeScriptとJavaScriptはどっちがいい?

TypeScriptとJavaScriptはどっちがいい?

TypeScriptとJavaScriptはどちらもWeb開発で広く使われているプログラミング言語ですが、それぞれ異なる特徴があります。TypeScriptは、JavaScriptを拡張して開発された静的型付け言語です。変数や関数の型を明示的に定義することで、コンパイル時にエラーを検知できます。そのため、バグの発生を防ぎ、より安全なコードを作成できます。また、オブジェクト指向プログラミングの機能も充実しており、大規模なWebアプリケーションの開発にも適している言語だといえるでしょう。

JavaScriptは、動的型付け言語です。変数や関数の型を明示的に定義する必要がないため、コードを記述するのが簡単です。また、Webブラウザ上で動作するため、Webアプリケーションの開発に適しているという特徴があります。ただし、型を明示的に定義できないため、バグの発生率が高くなるというデメリットがあると覚えておきましょう。

TypeScriptとJavaScript、どちらの言語がいいのかは、開発するアプリケーションの規模や目的によって異なります。小規模なWebアプリケーションを開発する場合は、JavaScriptが適しています。コードを記述するのが簡単で、Webブラウザ上で動作するため、開発コストを抑えられるというメリットが得られるでしょう。

大規模なWebアプリケーションを開発する場合は、TypeScriptが適しています。静的型付け言語により、バグの発生を防ぎ、より安全なコードを作成できる点や、オブジェクト指向プログラミングの機能によるコードの再利用性といった特徴を活かせます。

結論として、TypeScriptはJavaScriptの弱点を補うように拡張された言語であり、大規模なWebアプリケーションの開発に適しており、JavaScriptは、Webブラウザ上で動作する言語であり、小規模なWebアプリケーションの開発に適していると覚えておきましょう。

TypeScriptの将来性

TypeScriptの将来性

TypeScriptは将来性の高い言語です。TypeScriptはGoogleでも社内の標準開発言語として採用されており、言語としての信頼性も高いと言えるでしょう。今後JavaScriptからTypeScriptに乗り換える企業も増えていくことが予想されます。TypeScriptの方が大規模開発に向いているため、乗り換えることで開発が効率化される可能性があるためです。

また、Webアプリ開発の将来性自体がそもそも高いというのも、TypeScriptの将来性が高い理由と言えるでしょう。スマホの普及に伴い、Webアプリを日常的に使うユーザーは増えています。今後は、ユーザーにとって更に利便性の高いWebアプリが求められていくでしょう。Webアプリの利便性を高めるにはフロントエンド側で多くの処理を行う必要があり、TypeScriptを導入する必要性も高くなる可能性があります。特にエンジニアとして現役で活躍している方は、TypeScriptをこれから学ぶと市場価値をさらに高められるでしょう。

TypeScript初心者におすすめの学習方法

TypeScript初心者におすすめの学習方法

プログラミング未経験者の場合は、まずはJavaScriptから学習することをおすすめします。上記でも解説した通り、TypeScriptはまだ参考書や学習サイトが少なく、学習に苦労する可能性があるためです。JavaScriptなら未経験向けの参考書も豊富であり、学習ハードルも低いと言えます。

他言語の経験がある方は、TypeScriptから学習するのもおすすめです。TypeScriptの参考書を見ながら、実際にWebアプリを開発してみると良いでしょう。実際にWebアプリを開発することで、TypeScriptとJavaScriptの違いも肌で実感できるようになります。

TypeScriptエンジニアの年収

TypeScriptエンジニアの年収

フリーランススタートの求人情報を元に計算した、TypeScriptエンジニアの平均年収は855万円です。
最低年収でも360万円、最高年収になると1,680万円になります。
(参考)「TypeScriptエンジニアの年収とは?エンジニアの年収比較や年収アップの方法を解説」

これは、ITエンジニアの平均年収である約470万円と比べると、かなり高めといえるでしょう。
(参考)求人ボックス「ITエンジニアの仕事の年収・時給・給料」

TypeScriptは、静的型付けによるバグの防止や、コードの可読性と保守性の向上などのメリットがあるため、Webアプリケーションやモバイルアプリなどの開発において、人気が高まっています。今後も、TypeScriptの需要は高まっていくと予想されるため、TypeScriptエンジニアは将来性の高い職種といえるでしょう。

まとめ

まとめ

本記事ではTypeScriptとJavaScriptの違いについて解説しました。TypeScriptの特徴やメリット・デメリットなどがお分かりいただけたかと思います。TypeScriptはインターフェースが使える・静的型付け言語である、といった特徴を持っており、JavaScriptよりも大規模開発に向いているのがポイントです。今後フロントエンド側で担う処理が増えていけば、TypeScriptの必要性が増していく可能性が高いです。

ただし、現状ではTypeScriptの求人はそれほど多くはありません。また、参考書や学習サイトも多くないため、プログラミング未経験者がいきなりTypeScriptに挑戦すると苦戦する可能性があります。初心者エンジニアは、まずは、JavaScriptから取り組むことをおすすめします。JavaScriptを通じて学んだことを、TypeScriptでも活かすことが可能です。この記事で紹介した内容を参考に、TypeScriptエンジニアを目指してみましょう。

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JavaScriptフレームワークのおすすめ9選を比較【2025年最新】

 suzuruka | 2025/08/15 - 06:03 pm

JavaScriptのフレームワークには数多くの種類があり、サーバーサイドでの利用やスマホアプリの開発もできるようになっています。そんなJavaScriptフレームワークの特徴やトレンドを元におすすめ9選を紹介します。

フリーランスのJavaScript案件を探してみる

JavaScriptフレームワークとは

JavaScriptフレームワークとは

JavaScriptのフレームワークとは、JavaScriptを利用して開発をする際に必要な機能を、ある法則に則ってつかえるよう標準化したものです。例えばJavaScriptを1から書く場合には200行必要な機能が、JavaScriptのフレームワークを利用すると20行だけで済むことがあります。

フレームワークと似た言葉としてライブラリがありますが、フレームワークはプログラム全体の枠組みとして機能するものであるのに対し、ライブラリはプログラムの部品の1つとして扱われる、という違いがあります。

フレームワークは開発に必要な機能を一通り提供する一方で、ライブラリは1つの機能のみに絞って提供するという違いがあるのです。つまり、ソフトウェアとしての規模はフレームワークの方が大きいということになります。とはいえ、両者に明確な違いがあるわけではありません。ライブラリもフレームワークも、「開発に使えるソフトウェアがパッケージ化されたもの」です。

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JavaScriptフレームワークを利用するメリット

 JavaScriptフレームワークのメリット

続いて、JavaScriptフレームワークを利用するメリットを解説します。メリットは次の4つです。

  • 開発スピードが上がる
  • コードの統一性を保持(多人数開発にも対応しやすくなる)
  • バグの減少
  • フリーランスとして仕事が取りやすくなる

1つ1つのメリットについて詳しく解説します。

開発スピードが上がる

MVP開発やリーンスタートアップという言葉が注目されているように、IT/Web業界では特にサービスを高速で市場に投下することが重要です。JavaScriptのフレームワークを利用するのとしないのでは、開発スピードにかなりの差が生じます。

例えばJavaScriptのフレームワークには、データベースアクセスの機能やログイン機能などが備わっているのですが、それらをフレームワークなしでエラー無く完成させるには、かなりの時間を要してしまうのです。

フレームワークを使えば、Webアプリの機能の一部を自分達で開発する必要がなくなるため、開発およびテストにかかる工数が大幅に削減します。

コードの統一性を保持(多人数開発にも対応しやすくなる)

コードの書き方にはその人の個性やクセがでます。
経験、スキル、年齢、性格、キャリアなど様々な要因によって差が生じるのですが、人が書いたコードを修正するのは、かなり大変な作業です。コードの内容を正確に読み取らなくてはいけませんし、修正箇所がどの範囲まで影響が及ぶかも確認しなくてはいけません。

フレームワークを利用すれば、コードの統一性を保持させることができます。
統一性を保持することにより、多人数開発にも対応しやすくなります。

バグの減少

JavaScriptのフレームワークは基本的に大人数のエンジニアに利用されています。そのため、バグはすでに解決されていることが多いです。
それらのバグが少ないフレームワークを利用して開発を進めると、開発をしたプログラムもバグが少なくなる可能性が高まるといえます。

フリーランスとして仕事が取りやすくなる

JavaScriptの中規模、大規模以上案件では、フレームワークが利用されていることがほとんどです。そのため、フレームワークを習得することでフリーランスは仕事を獲得しやすくなります。

特にReact・Angular・Vue.jsは年々ニーズが上昇しているため、JavaScriptエンジニアのフリーランスとして仕事を安定的に獲得するにはキャッチアップは必須といえるでしょう。

JavaScriptフレームワークを利用するデメリット

JavaScriptフレームワークのデメリット

続いて、JavaScriptフレームワークを利用するデメリットを解説します。デメリットは次の2つです。

  • 学習期間が必要
  • イレギュラーに対応できないことがある

これらのデメリットを留意したうえでフレームワークを導入する必要があります。1つ1つのデメリットについて詳しく解説しましょう。

学習期間が必要

フレームワークを使いこなすにはJavaScriptの理解がある前提で、最低でも数週間は学習をする必要があります。概要を抑えることができても、細かい要望を実現しようとすると調査に更に時間がかかることはよくあります。

また、フレームワークの情報は英語で書かれていることが多いです。特に日本であまり普及していないフレームワークを習得する場合、日本語のドキュメントが少なくて学習に苦労するかもしれません。英語が苦手な方は、Reactなど日本でも人気が高いフレームワークから勉強してみることをおすすめします。

イレギュラーに対応できないことがある

フレームワークはいわゆる「よくある機能」を開発する際には有用です。しかし、前例が少ない機能を開発したい場合、対応できないことが多々あります。フレームワークは決められたルールに則ってサービスを開発していかなければならないため、イレギュラーが多発するようなサービスではフレームワークを利用しないほうが作りやすいことがあるのです。

おすすめのJavaScriptフレームワーク9選

JavaScriptフレームワークおすすめ9選

最後に、おすすめのJavaScriptフレームワークを9つまとめました。

  1. jQuery
  2. React
  3. Angular
  4. Vue.js
  5. Backbone.js
  6. Riot.js
  7. Knockout.js
  8. Ember.js
  9. Hyperapp

この中でも上4つは需要が特に高いため、優先的に学習すると良いでしょう。各フレームワークの特徴や学習難易度について解説していきます。

jQuery

jQueryはブラウザ用のJavaScriptコードをより簡略的に書けるようにする目的でつくられたライブラリです。非常に人気が高く、Webサイトのうち7割強に利用されているといわれています。厳密にはフレームワークではないのですが、他フレームワークと比較されることが多いため、今回は対象としました。

jQueryの学習コストは低いうえに、オンライン学習サービスなどでもjQuery教材は用意されている場合が多いため、初心者にもおすすめです。加えて、ファイルを読み込むにはHTMLにコードを一行追加するだけで良いため、すぐに導入できます。

React

React.jsはマーク・ザッカーバーグ率いるFacebook(現Meta)によって開発されている、JavaScriptライブラリです。ボタンやテキストボックスなどのUI制作にメインに使われており、HTMLで使うようなタグを埋め込んで実装をします。

扱いやすさは他のJavaScriptフレームワークと比較すると、やや劣ることはありますが、処理スピードが速いのと(更新が必要な箇所のみ書き換える技術が備わっているため)、UIの各パーツごとにプログラムを管理できるため拡張しやすいのがメリットです。

日本ではVueのライバル的なポジションですが、海外ではReactの人気が圧倒的でFacebookだけでなく、Yahoo、Instagram、Netflixに利用されています。
関連記事:Reactでできることは?特徴や具体例とともにわかりやすく解説

Angular

AngularはGoogleをメインに開発されている、オープンソースのフレームワークです。AngularJSの後継フレームワークという位置づけとなっています。

Angularの特徴は、「MVW」という考えに基づいて構築されていることです。Model(データ)・View(画面)・Whatever(その他)の3つをそれぞれ独立させることで、「担当者を割り振りやすい」というメリットがあります。

また、フルスタックフレームワークのため、他のフレームワークを導入しなくてもAngular単体でWebアプリ開発を行えるのも特徴と言えるでしょう。ただし、その分覚えるべきことは多いので、学習期間が長くなることを想定しておくことが大切です。

Vue.js

Vue.jsはシンプルな設計が特徴のJavaScriptフレームワークです。
学習コストは低く、日本語ドキュメントが充実しているため始めやすいフレームワークです。また、jQuery同様にコードを一行追加するだけで使うことができます。

Vue.jsは2014年2月、GoogleでAngularJSの開発に関わったエンジニアによって初版がリリースされました。SPAのようなシンプルで小規模な開発に適しています。

しかしながらAngularとは対称的に、大規模な開発は苦手です。大規模開発ならAngular、小規模開発ならVue.jsがそれぞれ適しています。

Backbone.js

Backbone.jsは名前の通りMVCの骨組みを提供するJavaScriptのフレームワークです。
最小限の機能で構成されたフレームワークのため、実際に実装するにはjQuery、Underscore.jsなどの併用が必須となります。Backbone.jsはフレームワークというよりもライブラリ感覚で使うことが多いでしょう。

Riot.js

Riot.jsは、非常にシンプルで学習コストが低いJavaScriptのフレームワークです。
カスタムタグを作成することができて、HTML、CSS、JSを1つのタグにまとめることができ、見通しがよいのが特徴です。

小規模開発にむいているのですが、CoC(設定より規約)のようなルールがないので、当人でルール決めが必要なことに注意です。

現状ではまだシェア率は低いものの、初心者にも分かりやすいことを追求したフレームワークであり、今後伸びる可能性もあるでしょう。

Knockout.js

Knockout.jsは大規模開発にも簡潔なプログラムを組めます。
機能はBackbone.js以上、Angular以下といったイメージです。

Vue.jsと同じMVVMを採用しているので、HTMLとJavaScriptの分離が簡単に行えるのが特徴となります。運用・保守の効率化ができるのが魅力と言えるでしょう。

Ember.js

Ember.jsは複雑なwebアプリを管理するための機能と、生産性の高く高速化が可能なツールキットが特徴的なフレームワークです。
データバインディングやコンポーネントなどの機能もあります。

特にUI制作を得意としており、一部の有名企業も導入しています。

Hyperapp

わずか1KBの超軽量フレームワークといえば、Hyperappです。
TypeScriptにも対応をしておりReactやVueをもっと効率よくプログラミングできるように設定されています。

学習コストは少ないのですが、情報がネットにあまりないので、そちらは注意が必要です。英語の情報ならそれなりにあるため、英語が得意な方なら習得しやすいでしょう。

JavaScript案件の単価や案件数一覧比較

JavaScript案件の単価や案件数はどのくらいなのでしょうか。テクフリに掲載されている案件を参考に以下にまとめました。

JavaScript案件の単価データ

弊社調べによるとJavaScript案件の平均単価は72万円です。単価の幅は下限で30万円、上限が190万円となっています。

JavaScript案件単価
2023/04/17 テクフリ調べ

JavaScriptフレームワークの案件数比較

JavaScriptフレームワークを下記のように比較をしてみました。
JavaScriptのフリーランスエンジニアとして案件を受注したいのであれば、現状、選ぶべきはReactもしくはVueといえそうです。

フレームワーク テクフリ案件数 Qiitaの記事数 stackoverflowでの質問数 学習コスト
jQuery 248 16427 619
React 712 20989 291
Angular 148 6659 261
Vue 757 17468 273
Backbone.js 9 668 17
Riot.js 5 496 2
Knockout.js 4 255 25
Ember.js 0 219 0
Hyperapp 0 60 0

JavaScript(TypeScript)を使用する案件紹介

フレームワーク Vue.js
案件名 JavaScript/Vue.js/Nuxt.js/大手金融業界でのフロントエンドエンジニア/週1リモート
月額単価 〜880,000円/月
最寄駅 青山一丁目駅
業務内容 本企業で開発を進めているWeb申込フォームのAPI化に伴うJavaScript(Vue.js)でのフロントエンド実装業務。
基本スキル ・Vue.js(Nuxt.jsの経験があれば尚可)を用いた業務での実装経験
・フロントエンド実務経験3年以上
フレームワーク Angular
案件名 Angular/工場業務システム更新/フロントエンドエンジニア/リモート併用
月額単価 〜770,000円/月
最寄駅 西大路御池
業務内容 工場業務システム更新(現行ASPサービスの移行)をのフロント部分をご担当者いただきます。
基本スキル ・TypeScriptの活用経験または、JavaScript(Angular)の活用経験
フレームワーク jQuery
案件名 Javascript/自社Webサービスのフロントエンド開発/フルリモート
月額単価 〜610,000円/月
最寄駅 フルリモート
業務内容 ・自社Web研修サービスを展開されている会社様になります。
・フロントエンドエンジニアとしてjQueryからVue.js移行を上流工程から行って頂きます。
基本スキル ・Javascriptを用いて社外向けのWebフロント開発のご経験3年以上
・jQuery及びVue.jsを利用したご経験

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まとめ

本記事ではJavaScriptフレームワークについて解説しました。JavaScriptフレームワークにはさまざまな種類があることがご理解いただけたかと思います。

Webアプリは何度も改良を繰り返さなくてはいけないため、開発効率を高めるためにフレームワークが利用されることが多いです。JavaScriptエンジニアとして稼ぐなら、フレームワークはぜひ習得しましょう。

また、フレームワークによって得意不得意があるため、使い分けることが大切です。UI制作ならReactが向いてますし、大規模開発ならAngular、小規模開発ならVue.jsが向いています。とはいえもちろん、全てのフレームワークを習得するのは難しいため、まずは需要が高いものから勉強していくのが良いです。

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