女性エンジニアの比率

経済産業省が2014年に発表した「情報サービス産業基本統計調査」という調査によれば男性:女性の比率が85:15であるというデータがあります。

エンジニアはIT化が進む社会においてどんどん需要が高まっています。しかし、ジェンダーバランスはかなり偏っています。エンジニアは男社会と呼ばれる所以はここにあります。

このアンバランスの理由は大変そうだという印象が強いからというものが多いからでしょう。エンジニアのイメージには、納期に追われいるものや深夜までの長時間の仕事に耐えるものがあり、ネガティブなイメージがついていることが否めません。

また、女性が少ないことが、女性の抱える悩みなどをうまく理解されないのではないかと考えられてしまうことが挙げられます。女性が少ないということが余計に女性が入りにくいという状況を作り出しているということができます。

求められる女性エンジニア

女性エンジニアはIT業界全体で割合が少ないため、多くの企業でも求められています。では、なぜ必要とされているのでしょうか?

その理由は、女性ならではの視点にあります。女性だからこそできる発想や気遣いをシステムやアプリに活かせることは質を高める上でも重要なことだといえます。

また、細やかな気遣いによって、チーム運営やプロジェクトマジネジメントが円滑に進めることに貢献することも期待されています。

女性エンジニアとしてキャリアを積むメリットとデメリット

また、女性がエンジニアを目指すことにもいくつかメリットがあります。主なメリットは、「体力を求められる仕事がほとんどないこと」「リモートでも仕事ができる」「転職をしやすい」「復帰することが比較的簡単」の4つに集約できます。

まず1つ目は体力を求められる仕事がほとんどないことが挙げられます。体を動かす仕事や重いものを運ぶ仕事は、なかなか女性には難しく男性の方が向いているでしょう。しかし、エンジニアとしての仕事の多くは、コンピュータを使ってプログラミングを行い、開発することがメインになります。業務内容によってはクライアントとのコミュニケーションも含まれる場合もありますが、こちらもそれほど体力が要求されるというより、思考力やコミュニケーション能力が求められるものです。

2つ目は、リモートでも仕事ができる点です。IT技術、特にインターネットが発達したことで時間や場所を問わず仕事をすることが可能になりました。そのため、環境さえ整えることができれば、在宅で仕事をすることができます。家事や育児で空いた時間を見つけて、仕事をすることさえ可能なのでその時その時のライフスタイルに合わせて働くことが可能です。

3つ目は、プログラミングスキルがあると転職をしやすくなるということです。プログラミングスキルは特定の企業でしか使えないものではなく、ポータブルなスキルです。そのため、しっかりしたスキルを身につけることさえできれば、より待遇のいい環境に身をおくこともできます。

4つ目は、休職した後も復帰することが比較的簡単であることが挙げられます。3つ目で取り上げた通り、プログラミングスキルがポータブルスキルであることとも関連しますが、IT業界で必要とされるスキルはさまざまな企業で同様に使えます。これに加えて、重度の人材不足も慢性化していることも重要な点です。このため、産休や育休などの理由で一時離職した場合も新たに復帰することがやりやすいものです。

逆にデメリットとして、女性の割合が少ないということと残業の多さの2つが挙げられるでしょう。特に、IT業界ではデスマーチと呼ばれる状態に陥る可能性もあります。これは、プロジェクトマネジメントの失敗やエンジニア自体が少ないということが原因として挙げられます。なるべくこのような状態に陥ることを回避するためには、プロジェクトマネジメントがしっかりしている企業や従業員の入れ替わりが少なく定着している企業を選んで働くことが必要でしょう。

数名の女性が集まり打ち合わせをしている

女性に優しい働き方

時短勤務、育休、産休など女性には女性ならではの悩みやライフイベントがあります。女性の働き方を企業で働くこととフリーランスで働くことの2つに分けて紹介します。

企業で働く

企業で働く女性エンジニアは、手厚い福利厚生の整った企業で働くことをおすすめします。しっかりとした制度が整えば、ライフイベントに応じた支援を受けることができます。

エンジニアが仕事をする際はほとんどの場合、デスクワークがメインになります。しかし、これは女性にとって大きな問題になります。冷えやむくみに悩む女性も多いものです。企業の中にはこのような健康面にフォーカスした福利厚生を行っているところもあり、PCスーツと呼ばれる製品を支給したり、国家資格を持つマッサージ師が待機する施設を設けている企業もあります。

また、女性特有の体調不良の時に月1回取得できる特別休暇や、不妊治療中の女性向けに妊活休暇を用意していたり、個別カウンセリングを受けられたりといった制度を持つ企業まで存在します。

他にも、身だしなみにフォーカスしたネイル手当や大切な人の誕生日に休みがとれ、お祝いまで受け取れるLOVE休暇という制度を持つところまで存在します。

このように、女性が働く上で、心身共に健康的に末長く働くことができるようにさまざまな工夫が増えています。

フリーランスとして働く

自由度の大きい働き方としてフリーランスがあります。好きな時に好きな場所で働くことができるため、環境の変化に応じて柔軟に働くことができます。フリーランスで働くためには、高いスキルが必要にはなりますが、これをサポートするためにいくつかのプログラミングスクールが女性向けのコースを用意しています。

例えば、子供が生まれて育児に追われている時に、会社に通うことは難しいでしょう。また、ある程度子供が手を離れて日中に空いた時間ができることもあるでしょう。このような時に家で仕事をする女性も最近では増えているようです。

キャリアプランを相談

女性エンジニアとしてどのようなキャリアを積んでいくのかを考える際、一人だけでは限界があります。エンジニア全体でみても女性よりも男性の方が多い中でなかなか周りに相談できる人が少ないのが現状です。このような時、頼りになるのは業界に精通したエージェントではないでしょうか。

そこでおすすめなのが、株式会社アイデンティティーです。アイデンティティーはエンジニアやクリエイターのようなIT人材にフォーカスしたエージェントで、IT人材のミスマッチを減らし社会や企業、そして個人に貢献するため最適なマッチングを行うことをミッションとしています。

女性がエンジニアとしてキャリアアップするために必要なアドバイスや転職先など相談することができます。

まとめ:広がる活躍の場

今回は女性エンジニアのキャリアプランについて解説してきました。IT業界のエンジニアは男性の方が圧倒的に割合が多いですが、間違いなく女性の声が求められているのも事実です。今後ますますIT業界全体で女性が末長く働きやすい環境がより整っていくことが予想されます。それに伴い、女性エンジニアの活躍の場がどんどん広がっていくと考えられます。

女性エンジニアの活躍が求められている今、キャリアプランをしっかり練ってキャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか。

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