転職しようと思っても、「他社の雰囲気がわからない」「自分にあった会社かどうかわからない」というお悩みは多くのエンジニアが持っています。そんな職探しに悩む方に、「よそのエンジニア開発現場 2次元ツアー」というシリーズを開始しました。その会社のエンジニアの方複数名にインタビューすることで、本音や開発チームの雰囲気をお届けします。

第3回は、130以上のメディアを運営している株式会社キュービック。コロナ禍でも右肩上がりで業績を伸ばし続ける成長企業の開発現場について、VPoEの後藤さん、エンジニアの早川さん、白坂さん、尾崎さんの4人にインタビューしました。

コロナ禍でも業績は右肩上がり。100を超えるメディアを運営

新保:御社ではどのようなプロダクト・サービスを提供しているのでしょうか?

後藤:100を超えるデジタルメディアを開発・運営しています。形式としては成果報酬型のモデルになるので、ユーザーにとって必要な情報を提供し、適切なサービスや商品を選択いただくことを目的としています。社内にエディトリアルチームがあり、コンテンツを全て自社で作っているので、信頼性の高い情報を提供できる点が特徴ですね。


キュービックが提供する主要メディア

・『your SELECT』:各領域の専門家によるサービスや、商品の「選び方のコツ」を紹介

・『エフプロ』:Fxアカウント開設時の会社比較

・『ミズノート』:ウォーターサーバーの比較サイト


弊社独自のメディアだけでなく、パートナー企業様と共同で運営しているメディアもあります。

早川:あと毛色は少し違いますが、『モモウメ』というSNSアニメをYouTubeとTikTokで配信しています。モモとウメという2人のOLを題材としたアニメで、Twitterのアンケート機能を用いて「働く悩みや実体験」をユーザーから収集して反映する「参加型のコンテンツ」という点が特徴です。ユーザーの意見を反映することで多くの人から共感いただけたこともあり、YouTubeのチャンネル登録者数が約48万人、TikTokの人気クリエイターに選出と人気を集めています。

新保:数多くのメディアを運営する中で、大切にされていることはありますか?

尾崎:「ユーザーの課題解決」を最重要事項として考えています。もっと言ってしまうと、ユーザーが感じている課題の解決だけでなく、ユーザーが気づいていない「本質的なニーズ」に刺さるメディアやコンテンツの作成を心がけています。そのため、弊社には多くのUXデザイナーが在籍しています。

ユーザー体験の最大化を図るため、順調なメディアでもUX改善施策のABテストを実施します。まずは、特定のメディアでテストを実施し、効果があったものを他のメディアにも横展開しています。このように、基本的にはデータを元に方針を決めていますね。新しいメディアを立ち上げる時も、「この分野はうけるだろう」と確証のない中で進めることはなく、しっかりと市場調査をした上で「弊社でどのような課題解決ができるのか?」という点を深く考えたうえで立ち上げます。

「エンジニアのやってみたいドリブン」で技術選定

CUEBiC社内風景

新保:御社ではどの技術を使ってメディアを開発していますか?技術選定理由と一緒にお聞かせください。

白坂:こちらが、主なサーバーサイドの開発言語と選定理由です。

使用技術 選定理由
PHP WordPressでメディアを開発しているため
Ruby すでに開発経験のあるメンバーが多かったため
日本語のドキュメントが多いため
Go WordPressの読み込み速度を高速化させるツールを開発するため

早川:技術の選定理由ではないのですが、「こういう技術を使ってみたい」という「エンジニアのやってみたいドリブン」で新しい技術を使うカルチャーがあります。2週間単位の「スプリント」を採用しており、各スプリントで1つは新しい技術に挑戦するようにしています。マネージャー陣も「エンジニアは楽しんで仕事をしないとね」という考えを持っている人が多いので、エンジニアの好奇心を大切にしてくれますね。

新保:WordPressでは、御社ならではの要素はありますか?

尾崎:WordPressの領域で言うと、テーマをカスタマイズして作成しているので、メディアごとにUXデザインを変えられるという特徴があります。また、社内に編集チームがあるので、UXを作り込まなくてもCVを獲得できる良質な記事を作れる点が特徴です。

エンジニアが快適に働けるための投資は惜しまない

新保:御社にはエンジニア1人1人の意見を尊重する文化があるのですね。やはり、開発環境も充実しているんですか?

早川:とても充実していると思います。例えば、PCはMacBook Proが支給されています。リモートワークが始まってからは、VPNの整備や1人2台のモニターの支給もあり、自宅でも何不自由なく仕事ができています。

尾崎:オフィスは、作業・ディスカッションに適した環境づくりをしています。自席の他に集中スペースと呼ばれる場所があります。エンジニアは、瞬間的に集中して作業をしたい時がよくあるので、大変助かっていますね。他には、フリースペースという、軽いディスカッションの場として使われる場所もあります。僕も、会議室を使うほどではない開発に関する話し合いを行う際にはよく使用していますね。

白坂:エンジニアが快適に働くにあたって必要なものや環境に対しては、積極的に投資していると感じています。支給品だけではなく、働き方も柔軟に考慮していただけますし、なにかをやりたいと言った時に「No」と言われることはほとんどないので、社員1人1人を大切にしてくれていることが伝わります。

後藤:会社としても「ヒト・ファースト」というコアバリューがあるので、働きやすい環境整備には積極的ですね。MacBook Proを例にあげると、本来であれば3~4年の買い替えサイクルのところを、2年ごとの買い替えに変更する検討をしています。エンジニアには、最新の機器を使用して、最大限のパフォーマンスを発揮して欲しいと考えているためです。他には、コロナの影響で実現できていないですが、会社にマッサージ師を呼んで、無料で施術を受けられる福利厚生の導入も検討していました。

コミュニケーションの工夫で社内課題を解決

CUEBiC社内風景

新保:エンジニアさんにとっては最高の環境ですね。コロナ禍で働き方が変わった部分もあると思いますが、普段みなさんが働かれている中で、大切にされていることはありますか?

早川:会社全体として、コミュニケーションを大事にしています。その取り組みの一例として、「Good&New」というワークがあります。毎朝zoom上で3人1組に分かれて、24時間以内にあった新しい気付きや良いニュースを共有するという取り組みです。少人数での実施、かつプライベートの話でも構わないという条件が功を奏し、コミュニケーションがかなり活発になりました。コロナ禍で偶発的なコミュニケーションが減少したので、このような取り組みを実施してコミュニケーションの「量」を増やすことを意識しています。

尾崎:私は、情報共有におけるコミュニケーション方法を大切にしています。Slackで「相談チャンネル」を作成し、不明点や質問があればこのチャットで投げられるようにしています。自分の担当領域外のメンバーからも回答をもらえるので、「困った時は、相談チャンネルで聞けば誰かが回答してくれる」という心理的に安心できる環境を作ることができました。現在は1日に数件ペースで動いており、新しくジョインされた方をフォローする役割も担っています。

白坂:私は、開発以外の全社的な状況把握やビジネス側とのコミュニケーションを大切にしていますね。具体的には、会社から共有された議事録の読み合わせ会を実施しています。単なる読みあわせではなく、ビジネス側のメンバーも読んで気になった点を深堀りして質問します。これによって、ビジネスサイドにおける不明点を解消でき、全社状況の理解を深めることができます。

新保:素晴らしい取り組みですね。本来ビジネスと開発は切り離せないはずなのに、なぜか分断されて考えられることが多い印象があります。ビジネスサイドの理解を深めたことで良くなった点はありますか?

白坂:開発の本質を考えるようになりましたね。ビジネスサイドからの要件を元に単に開発するだけではなく、「ユーザーは何を求めているのか?」「本当に開発すべきものは何なのか?」と思考するようになりました。ビジネス的な思考を一定以上持っていないと、ここまではなかなか考えられないと思います。職種を問わず、会社のメンバーである以上会社で何が起きているのかは把握しておくべきですね。

挑戦する者を全力で応援するカルチャーや制度

CUEBiC社内風景

新保:コミュニケーションを大切にするカルチャーがよく理解できました。次に、御社で働くことによってどのようなスキルアップ・キャリアアップができるかお聞かせいただけますか?

早川:自分のキャリアビジョンや意思にそって業務に取り組むことができますね。期ごとに、各人の今後のやりたいこと、伸ばしたいスキルなどの希望を言える機会があり、マネージャー陣はそれに基づいてタスクを振り分けていきます。環境面においても、モダンな開発スタイル・言語・フレームワークを使用している点や、AWSのサンドボックス環境を使い倒せる点など、様々なことにチャレンジできる場が整っています。

白坂:自分次第でどうにでもスキルアップ・キャリアアップできる環境はあると思います。例えば代表への新規事業案の提案など、自分がやりたいと思ったことを実現できるチャンスの場が設けられています。プレゼンをするかどうかは、自分が手を挙げるかどうかなので、自分次第でいくらでもチャレンジできますね。挑戦することに対して、周囲のメンバーはみな背中を押してくれるので、「悩んでるならやってみようよ」という雰囲気が全社的にありますね。

尾崎:当社には、挑戦を後押しする制度も整っています。

制度 詳細
20%ルール 業務時間の20%を利用して、担当業務ではなかなか習得できないスキルを身につけられる。
スキルアップサポート 書籍購入費用や外部勉強会の参加費用などを補助。
キャリアフライト制度 現職より1つ上の職位について、同等の経験を積める。

失敗を恐れず挑戦できる人と一緒に働きたい

新保:最後に、御社ではどんな人を求めているか教えていただけますか?

後藤:主体的かつ積極的に行動できる人を求めています。当社の特徴の1つに、300人いるメンバーの約半数が学生インターンという点があります。若くて活気のあるメンバーが多いので、挑戦をいとわない積極的な方が当社にはあっていると思いますね。今後はメディア事業の他に、第二の柱となる事業を展開していく予定です。社としてさらに成長していく大事な時期をともに歩んでくれる方を募集しています。

よそから見たキュービックさん

コアバリューにある通り、本当に「ヒト・ファースト」なカルチャーがあると感じました。

挑戦する人を全力で応援する環境や制度、徹底的なユーザー志向がまさにそれを体現しているのではないでしょうか。「インターネット上の情報は簡単に信用してはいけない」とよく言われますが、このインタビューを通して「キュービックさんのメディアなら信用できる」と思えるほど、メンバー1人1人がユーザーの課題解決に真摯に向き合っていらっしゃいます。

「新しいことに貪欲に挑戦していきたい」「作ったプロダクトが誰かの役に立っている実感が欲しい」という方は、ぜひキュービックさんで実現してみてはいかがでしょうか?

プロフィール

後藤 康成(ごとう やすなり)

日立製作所系エンジニアリング会社などを経て、シリコンバレーのスタートアップにてプログラマーとしてエンジニアリングの経験を積む。2000年株式会社ネットエイジ入社。CTOおよび関連会社の取締役を歴任し、インキュベーションおよび投資案件を担当する。2005年フィードパス株式会社を設立しCOO, CTOを歴任。2011年フィードパス社をヤフー株式会社へ売却する。2012年ヤフーとソフトバンクとのインド合弁企業の取締役としてインドモバイルサービスの立ち上げを統括する。2014年からY! mobileの事業立ち上げを統括する。2020年よりキュービックに参画しVPoEに就任。

尾﨑 勇太(おざき ゆうた)

プログラミング未経験で中堅SIerに新卒で入社。証券・銀行システムを担当し、要件定義を除く全工程をウォータフォールで経験。2年目よりPLとして複数プロジェクトのベンダーコントロールを行う。2017年株式会社ヒトメディア入社。PMとしてアジャイルで教育関係のWEB/アプリ開発を要件定義から行う。2018年株式会社SHIFTに入社し、QAチームのビルディングとクライアントの未開拓領域に対してテストPM/プリセールスの立場で品質改善を行う。業務の傍ら、付随業務の自動化を実施。2020年よりキュービックに参画しメディア開発を担当。CVメディアの開発とチームメンバーの統括を中心に行う。 

白坂 勇人(しらさか はやと)

2015年4月オフィス移転仲介会社に新卒入社。営業、情報システムを経験。退職後はプログラミングスクールに入校。2017年キュービックに入社。社内システムの運用、保守を担当し、2021年4月から新規事業のPdMを行う。

早川 康平(はやかわ こうへい)

1994年宮城県仙台市生まれ。2017年関西学院大学法学部卒業。2017年4月株式会社NTTデータに新卒入社し、金融系システムの開発にPMとして従事。

2019年キュービック入社。現在はWebエンジニアとして新規プロダクトの開発、社内マーケティングツールの開発、運用に携わる。

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