エンジニアとして働いている方は働く上での自分自身のキャリアについて考えてたことある方が多いと思います。キャリアアップの方法としては様々なものがあります。一番のキャリアアップの方法としてはエンジニアとしての技術力を上げることでしょう。

現在は人手不足で多くの企業がエンジニアを採用しようとしており、一人のエンジニアを4社や5社が奪い合っている状態と聞いたことがある方が多いと思います。

しかし、企業が求める技術力を持っていなければ、企業からオファーを貰える可能性は低いです。そのため、エンジニアとしての技術力を上げることはキャリアアップにおいて非常に大事になってきます。

ただ、自分自身の技術力をどうやって企業が評価するのかと疑問の方がいると思います。企業が求人者を評価する方法は面接の中で技術の質問を問うことで判断するという方法が多いですが、一方でどのような資格を保有しているのかということも見られます。

そこで、今回は数あるIT資格の難易度をそれぞれ比較し、難易度の高い資格だと本当に転職で有利になるのかということについて、検証していきます。

IT資格を分類 民間か国家資格か

今回はIT資格の難易度を比較していきますが、IT資格といっても、様々なものがあります。

情報処理に関して基本的な知識を問うもの、更に発展して特定の技術に関しての知識を問うもの、企業が提供するツールの操作能力を問うものなど様々です。

そんな数あるIT資格を大きく分類すると、民間資格と国家資格に分けられます。それぞれどういったものかご説明していきます。

民間資格

続いて民間資格に関してですが、技術者認定機関や企業が提供・認定している資格が民間資格となります。

民間資格試験の中では、Linux Professional Institute(LPI)が行っている「LPIC」、LPIの日本支部が行っている「LinuC」はLinux系の資格試験として有名です。

有名なものもあれば、そうでないものもあり、様々な資格が民間資格の枠の中にあります。

民間資格の中には、ベンダー資格というものがあり、こちらはベンダーと呼ばれる大手IT企業が提供している資格となります。

「Microsoft認定資格試験」「オラクルマスター」「CISCO認定試験」「AWS認定試験」「Salesforce認定資格」などがベンダー資格に該当します。

自社の製品をどれだけ操作できるかという操作能力を主に問われる試験となっており、国家資格と民間資格に比べると、テクニックによった資格試験となります。

国家資格

まず、国家資格に関してですが、日本国が認定する資格が国家資格であると言えます。

2019年12月現在では、4レベル・12試験区分から構成される「情報処理技術者試験」「情報処理安全確保支援士」の2つがあります。

「情報処理技術者試験」は情報技術においての基礎や原理を問う資格、「情報処理安全確保支援士」は情報セキュリティスペシャリスト試験の内容をベースとした試験であり、サイバーセキュリティに関して問う資格となっています。

国家資格ということで、汎用性の高さや幅広いジャンルやレベル間があることが大きな特徴となっています。

IT資格 国家資格のランキング難易度

国家資格の難易度について、4段階の難易度でチェックしていきましょう。

資格 難易度 合格率(平成31年実績)
ITパスポート試験 51.7%
基本情報技術者試験(FE) ★★ 25.6%
応用情報技術者試験(AP) ★★★ 23.1%
各分野別の高度資格 ★★★★ 10〜16%前後

国家資格のIT資格には、IT利用者向けのITパスポートなどの資格、IT技術者向けの情報処理関連の資格に分かれています。

ITパスポートはITの基本的な知識を問う試験となっており、難易度の低い試験となっています。

そして、IT技術者向けの資格となると資格取得の難易度は上がり、エントリーレベルの基本情報技術者試験(FE)に続き、その上位にある応用情報技術者試験(AP)、そしてその上に各分野別の高度資格があります。

各分野別の高度資格は、ITストラテジスト試験、ネットワークスペシャリスト試験、データベーススペシャリスト試験、エンベデッドシステムスペシャリスト試験、システムアーキテクト試験、プロジェクトマネージャ試験、システム監査技術者試験、ITサービスマネージャ試験があります。

IT資格 民間資格のランキング難易度

民間資格の難易度について、4段階の難易度でチェックしていきましょう。

資格 難易度 合格率
Linux技術者認定試験 ★★★〜★★★★ 非公開
Android技術者認定試験 ★★★〜★★★★ 非公開
Oracle認定Javaプログラマ ★★★〜★★★★ 非公開
シスコ技術者認定 ★★★〜★★★★ 非公開
ORACLE MASTER ★★★〜★★★★ 非公開

民間資格では、合格率が公表されていないため、それぞれの資格の難易度を比較することが難しいです。

ただ、多くの民間資格では、初心者向け、中級者向け、上級者向けとレベルに分かれた試験が実施されています。

例えばLinux技術者認定試験では、レベル1、2、3と3つの区分にレベル分けされています。そのため、レベルによって難易度が変わってくると言えます。

難易度と需要を本音で説明 難易度が高い方がいいのか?

難易度が高い方がいいのか?

続いて難易度が高い資格を取ったほうが、転職市場において需要が高まるのかどうなのか解説していきます。

結論から言うと、難易度の高い資格を取得したほうが、転職市場において需要は高まります。難易度の高い資格は合格率が低く、その分資格保有者も少ないです。そのため、転職市場においては希少性の高い重宝される存在となります。

民間資格である各分野別の高度資格の中でも、最も難易度が高いとされるITストラテジストという資格があります。こちらの資格合格者は年間に1000人も満たないですが、資格保有者の平均年収は約670万円程となっています。

一方で、年間に約13000〜15000人の合格者がいる応用情報技術者試験合格者向けの転職求人が450万円〜650万円程で募集されていることを考えると、難易度の高い資格保有者の求人がより高額です。

どういうときに資格が必要なのか 面接等

続いてどういうときに資格が必要となってくるのかについてご説明します。

結論から言うと、転職時の選考の際に必要となります。転職の際に、企業の採用担当者は履歴書や面接を通して、応募者を採用するかどうかを決定しますが、その際に保有している資格も選考の材料となる場合があります。

ITエンジニアは資格が無くても活躍できるので、資格を取得することが必須ではありません。なぜなら、資格の取得の際に学んだ内容と現場で必要となるスキルや知識は異なる場合があり、資格の取得によって得ることができないスキルも多くあるからです。

例えば、コミュニケーション力は資格の取得では身につくものではないです。そのため、コミュニケーション力が重視される企業では、採用担当者は資格よりも面接の内容を重視する傾向が強いです。

一方で、エンタープライズシステムという企業や官公庁などが利用するシステム開発に携わっている企業では、資格の有無が企業の信用度や評価、売上に直結するため、採用担当者は資格の有無を重視する傾向が強いです。

このように、企業のクライアントや文化によって、採用担当者が重視する事柄が変わってきます。そのため、資格が大きな選考材料となるときもあれば、そうでない場合もあります。

まとめ:分のレベルに合わせた資格を取る

「IT資格 難易度を比較して自分に合った資格を取る」というテーマで今回はお伝えしました。いかがだったでしょうか? 今回お伝えしたかったことは以下のとおりです。

  1. 数あるIT資格を大きく分類すると、民間資格と国家資格に分けられる
  2. 難易度の高い資格を取得したほうが、転職市場において需要は高まる
  3. 転職の際に、保有している資格が選考の対象となる場合がある

今回、難易度の高い資格を取得したほうが、転職市場において需要は高まるとお伝えしましたが、まずは自分のレベルに合わせた資格を取ることが大事です。徐々にステップアップしていき、難易度の高い資格にチャレンジしていくようにしていきましょう。

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