イラストレーターになるのに資格は必要ない
イラストレーターとして活躍するために、資格は必須ではありません。イラストレーターの世界では実績やスキルが特に重要となります。そのため資格の取得よりもポートフォリオとなる作品の制作に力を入れる人が多いでしょう。テクフリで紹介中のイラストレーター案件情報によると、特定のツールを用いてデザインを実施した経験などが求められることが多いようです。
一方で、資格を取得することで体系的な知識の取得やそれに伴うスキルアップ、そして自分自身の強みを客観的に示すことができます。資格取得の過程で新しい技術やツールの使い方を学ぶことができるでしょう。資格は、専門知識と技術の習得を示す有効な手段です。資格がなくてもイラストレーターにはなれますが、資格を取得するメリットもあるということを覚えておきましょう。
イラストレーターにおすすめの資格
イラストレーターとして活躍の場を広げたい、スキルアップを目指したいという方には以下の資格がおすすめです。
- Illustrator クリエイター能力認定試験
- Photoshop クリエイター能力認定試験
- 色彩検定
- カラーコーディネーター検定試験
- CGクリエイター検定
- アドビ認定プロフェッショナル
それぞれの資格の特徴や難易度について、さらに詳しく解説していきます。
Illustrator クリエイター能力認定試験
Adobe Illustratorの操作スキルを測る認定試験です。スタンダードとエキスパートの2つのレベルがあり、Illustratorの基本操作から応用テクニックまで、幅広い知識と技能が問われます。試験は実技試験となっており、与えられた課題を制限時間内に完成させる必要があります。
合格率は70%程度と言われており、日頃からIllustratorを使用している方であれば比較的容易に取得できるレベルでしょう。初心者でも合格可能なレベルとして人気がある資格で、しっかり勉強すれば合格が見込めます。認定試験に合格することで、Illustratorの操作スキルを客観的に証明できます。
Illustrator クリエイター能力認定試験
Photoshop クリエイター能力認定試験
Adobe Photoshopの操作スキルを測る認定試験です。こちらもスタンダードとエキスパートの2つのレベルがあり、合格率は65〜75%の範囲で推移しています。
画像編集、レタッチ、合成など、Photoshopの基本操作から応用テクニックまで、幅広い知識と技能が問われる試験です。試験は実技試験と実践問題で構成されており、制限時間内に課題を完成させる必要があります。エキスパート試験ではさらに知識問題も追加されます。
合格率は70%程度とされており、Illustrator試験と同様に日頃からPhotoshopを使用している方であれば、比較的容易に取得できるレベルでしょう。多くのイラストレーターがPhotoshopも活用するため、Illustratorと併せて取得しておくと、仕事の幅が広がるでしょう。
Photoshop クリエイター能力認定試験
色彩検定
色の知識や配色技術を問う検定試験です。色の性質や配色技法、色彩心理など、幅広い知識が問われます。3級から1級までレベルがあり、難易度も段階的に上がっていきます。
3級や2級の合格率は60~70%程度ですが、1級になると30〜50%となっており、1級の試験は難易度が高いでしょう。色彩に関する専門知識を身につけることで、イラスト作成における配色スキルの向上につながります。
色彩検定
カラーコーディネーター検定試験
色の専門知識と配色技術を問う検定試験です。色彩検定と同様に、色の性質や配色技法、色彩心理など、幅広い知識が問われます。
アドバンスクラスとスタンダードクラスのレベルがあり、アドバンスクラスの合格率は約60%、スタンダードクラスは約80%と言われています。スタンダードクラスは初心者向けで、アドバンスクラスはより専門的な知識が求められます。ファッションやインテリアなど、様々な分野で色の専門家として活躍するために必要な知識と技能を習得できる試験です。イラストレーターとしても、色の専門知識は大きな武器となるでしょう。
カラーコーディネーター検定試験
CGクリエイター検定
CG制作に関する知識と技能を問う検定試験です。モデリング、アニメーション、エフェクトなど、CG制作の様々な分野に関する知識が問われます。ベーシックとエキスパートの2つのレベルがあり、ベーシックの合格率は60〜80%、エキスパートは20〜30%とされています。CGクリエイター検定は、CGの幅広い知識と技術を証明できる資格です。CG制作の基礎知識を身につけることで、デジタルイラストレーション分野での強みとなるでしょう。
CGクリエイター検定
アドビ認定プロフェッショナル
Adobe Creative Cloudの各アプリケーションに関する高度なスキルを証明する国際資格です。Photoshop、Illustrator、InDesignなど、様々なアプリケーションの資格があります。合格率は公式には発表されていませんが、一般的には70〜80%の正答率が求められると考えられています。
アドビ認定プロフェッショナルは、Adobe製品の高度な使用スキルを証明する国際的な資格です。合格することでAdobe製品の専門家として認定され、国際的に通用するスキルを証明できます。
アドビ認定プロフェッショナル
イラストレーターに必要なスキル
イラストレーターとして成功するには、絵を描く技術だけでなく以下のようなスキルが必要とされます。
- イラスト制作ソフトの使用スキル
- 円滑なコミュニケーション
- 柔軟な対応能力
これらのスキルをバランス良く磨き、イラストレーターとしての活躍の場を広げていきましょう。
イラスト制作ソフトの使用スキル
イラストレーターにとって、イラスト制作ソフトを使いこなすスキルは必須です。これらのソフトを使いこなすことで、クライアントの要望に沿った高品質なイラストを効率的に制作できます。
イラスト制作ソフトとしては、Adobe IllustratorやPhotoshopなど、様々なソフトがありますが、それぞれのソフトの特徴を理解し、目的に合わせて使い分けることが重要です。ショートカットキーを駆使したり、効率的な作業方法を学んだりすることで制作スピード向上につながります。
また単純にソフトを操作できるだけでなく、イラストの構図や配色、表現技法など、デザインの知識も必要です。これらのスキルを磨くことで、よりクオリティの高いイラストを制作できるようになります。
円滑なコミュニケーション能力
イラストレーターにとって、円滑なコミュニケーション能力は不可欠です。クライアントの要望を正確に理解し、自分のアイデアを効果的に伝える力が求められます。そのため、ヒアリング力、質問力、説明力など、円滑なコミュニケーションを図るためのスキルは非常に重要です。
また、メールやチャットなど、様々なコミュニケーションツールを使いこなすことも大切です。デザイナーやディレクターなど、プロジェクトに関わる他の専門家とも円滑に協働できる能力があると良いでしょう。良好なコミュニケーションは、プロジェクトの成功と長期的な信頼関係の構築にもつながります。
柔軟な対応能力
イラストレーターには、様々な状況に柔軟に対応する能力が求められます。案件を進めていく中で、クライアントの要望が変更になったり、予期せぬトラブルが発生することもあります。そのような状況でも、冷静に状況を判断し、柔軟に対応する能力が必要です。
また、新しい技術やトレンドにも常にアンテナを張り、積極的に学ぶ姿勢も大切です。柔軟な対応能力を身につけることで、様々な状況に対応できるようになり、イラストレーターとしての信頼感も高まるでしょう。
最後に
イラストレーターになるために資格は必須ではありません。しかし、特定の資格を取得することで技術力を証明して、キャリアの幅が広がる可能性があります。特に実務経験が浅い場合や、未経験からイラストレーターを目指す場合は、資格を取得してスキルの証明に活用すると良いでしょう。
なお、イラストレーターとして活躍するには、資格取得だけでなく、イラスト制作技術、コミュニケーション能力、柔軟な対応能力など、様々なスキルが必要です。これらのスキルを磨きながら、必要に応じて資格取得にチャレンジすることで、イラストレーターとしてのキャリアを着実に築いていけるでしょう。