どんな職場にも、「あの人はさすがだな」と思われるようなSE(システムエンジニア)がいます。彼らはいったいどんな勉強をして、どんな場で学びを得ているのか、気になることはありませんか?
ここでは、優秀なSEたちがやっている習慣や、勉強方法についてお伝えしていきます。
優秀なSE(システムエンジニア)とは
「この人がいれば安心だ!」「この人の作るシステムは完成度が高い!」「この人の説明はわかりやすい!」そんなふうに思われるSEが、どんな職場にも一人はいるものです。そうした優秀なSEたちには、次のような3つの共通点があると思いますので順に紹介していきます。
高度なプログラミングスキルを習得している
SEたちの主な業務はシステム開発です。さまざまなクライアントの要望に応じて最適なシステムを開発するためには、多岐にわたる分野のプログラミングスキルが欠かせません。
習得難易度の高いプログラミング言語も当たり前のように身につけていて、フレームワークを活用する術もマスターしている…そんな人であれば、職場で一目置かれる存在になることは間違いありません。
プレゼン能力が高い
SEがクライアントに最適なシステム開発を行うためには、クライアントのニーズをヒアリングする能力が必要です。クライアントとの打ち合わせで相手の希望を汲み取り、形にするためのスキルが大切になるのです。
プレゼン能力が欠けているSEの場合、クライアントの問題を解決するシステム開発を提案できなかったり、相手にとってわかりにくい説明でプレゼンしてしまったりすることがあります。それでは、周囲から尊敬されるSEになることは難しいでしょう。
問題解決が得意である
クライアントの抱える問題を解決することはもちろんですが、開発中にトラブルが起こった時にどう対処するか、あるいは納期に間に合わせるためにどこを優先して手を付けるかなど、仕事中のあらゆる面で問題解決力は活かされます。
優秀なSEは論理的思考力も秀でているので、物事を筋道立てて考えることがうまいという特徴もあります。チームのリーダーを任されることが多く、プロジェクトマネージャー(PM)としてのポジションを提示されることもあるでしょう。
SEの勉強方法について
SEが勉強する手段としては、主に2つあります。1つが「読書」、そしてもう1つが「ネット」です。
SEの勉強方法① 読書
優秀なSEが読書を通じて勉強する際には、本の内容を一字一句漏らさずに覚えようとするのではなく、全体を俯瞰して重要なポイントを押さえて読んでいく習慣を持っています。自分の学びに役立つところだけを取捨選択するため、限られた時間で効率的に知識を吸収することが可能になります。
また、その本から得たいと思っている情報を明確にし、その読書のゴールを明確に定めるのもポイントです。ただやみくもに読書量を増やすだけでは、SEとしての成長にはつながりません。「こうなりたい。ではどうしたらいいのか?」という目的を考え、その手段として本を活用しているわけです。
本で得た知識は、現場でも活かせなければ意味がありません。学んだ知識は、実際に自分で手を動かしてコードを書くことで強固な記憶として脳に刻まれます。実践しているうちに抜け落ちている知識にも気付くことができるので、効率的な学習にもつながるのです。
SEの勉強方法② ネット
IT業界に携わるSEは、ネット学習にも非常に相性がいい立場にいます。ネットで公開されている情報やプログラミング学習サイトなどを活用することで、短時間でスキルを身につけているケースはよくあります。
ネットで検索して情報をチェックするだけなら無料ですし、スマホがあればいつでも勉強を始めることができるメリットもあります。英語で専門サイトを読む力があれば、海外の情報にも触れて最新情報を得ることもできるでしょう。
ただしネット上の情報には間違ったものも存在し、初心者よりは上級者向けの知識が多い傾向もあります。一定の知識は独学で身につける必要があるほか、情報の正誤を確かめるだけのリテラシーが問われるでしょう。
勉強会やイベントへの参加頻度は?
職場やスクールなどの場で、勉強会のようなイベントがある場合、優秀なSEたちは積極的に参加していることでしょう。ほかのSEから教わることもありますが、ほとんどの場合は彼らが教える立場として参加します。
なぜなら、優秀なSEたちは「人に教えると知識が定着する」ことをよくわかっているからです。人に教えるためには、要点を押さえてわかりやすく解説する必要があります。その知識についての深い理解がなければ、上手に人に教えることはできません。
優秀なSEたちは、受け身で学習するということはありません。常に学習するテーマを決めて積極的に学んでいくのが基本です。なので人に教えようとする意欲が高く、アウトプットする場を大切にしているのです。
その他:スキマ時間をうまく活用
いくら優秀なSEであっても、会社に属して働いている以上、学生のようにまとまった時間を確保することはできません。なので、彼らは普通の人たちが浪費してしまうようなスキマ時間をうまく活用しています。
電車の中や休憩時間、帰宅後にお風呂の準備をしている時間など、暇になる時間を勉強にあてているのです。幸い、今はスマホさえあればいつでもどこでも勉強ができる時代です。スマホで海外のサイトをチェックしたり、電子書籍で読書したりすることも難しくありません。
多くの人たちがゲームやテレビにあてている時間を、優秀なSEたちは勉強に費やしています。かといってずっと勉強ばかりしているわけではなく、適度なリラックスタイムも設けています。休む時はしっかり休んで、勉強する時はしっかり勉強する。そんなメリハリをつけた生活をしているのが、優秀なSEの特徴といえるでしょう。
休日や長期休暇など、比較的まとまった時間が取れる場合には、何か1つのテーマを決めて短期集中的に勉強することもよくあります。「今日でこの本を読み終えるぞ」という目標を立てて、ひたすら勉強に励むという方法です。
中途半端に勉強したり遊んだりするのでは、勉強に身が入らずリラックスもできません。それならば、最初から勉強だけに絞ってエネルギーを使ったほうが賢明でしょう。時には丸一日オフの日を作って、大好きな趣味に没頭したり旅行に行ってみたりすることもあります。
これまでにあまり勉強する習慣がなかった人が、今すぐに優秀なSEたちのマネをするというのは難しいかもしれません。そんな時には、IT系の資格の取得という目標を立ててみてみることをおすすめします。
IT系の資格なら、取得することでキャリアアップや転職に役立ちますし、明確なゴールになるのでそこに向かって勉強するモチベーションも沸いてきます。資格勉強を通じて学習する習慣が身につけば、その後も独学で学び続けることが苦ではなくなるでしょう。
国家資格なら対策本や対策サイトの数が多く、職場によっては資格取得支援制度の対象になることもありますので、検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ:地道な努力が一番大切
優秀と呼ばれるSEたちは、普通の人たちとは違ったやり方で勉強していることがほとんどです。とはいえ、特別な知識や才能が必要というわけではなく、地道にこつこつと努力した結果が、成果として表れているのです。
自分も優秀なSEと思われるようになりたいと考えるなら、まずは彼らのやり方にならって資格勉強から始めてみることをおすすめします。