ビジネスマンとして働いている方は様々な職種に所属していると思います。例えば、営業やエンジニア、マーケティング、経理、人事などが代表的な職種だといえます。当メディアの読者はエンジニアの方が多いと思います。
現在、アメリカ合衆国のサンフランシスコにあるシリコンバレーを中心にグロースハッカーという新しい職種が広がっており、日本においてもIT企業においてグロースハッカーを求めている企業は増えています。
今回はこのグロースハックについてご紹介しますが、エンジニアやマーケティングとして職種に就いている方は特に必見の内容です。グロースハッカーになるにはどうしたら良いのか?ということまで踏み込んで内容を見ていきます。
グロースハックとは?
グロースハックとは、名前の通り、グロース(成長)をハック(高い技術力を駆使してシステムを操ること)することです。グロースハッカーはマーケティングとエンジニアという職種をかけ合わせた職種だと言われています。
前提として、マーケティング職は事業から売上が出る仕組みを作る職種だと言えます。プロダクトがあっても売上が立たなければ、会社として存続できません。会社として売上を立てるためにはプロダクトを多くのユーザーに使ってもらう必要があります。
そのために、マーケティング職はプロダクトをどうグロースさせていくのかということを考え、実行する職種だと言えます。
また、エンジニア職はプロダクトを設計・開発する職種だと言えます。プロダクトを多くのユーザーに届ける技術があっても、プロダクトの質が良くないとユーザーに使い続けてもらえません。
そのため、エンジニア職はどうしたら質の良いプロダクトを作れるのかということを考え、設計・開発する職種だと言えます。
そして、グロースハッカーについてですが、プロダクトをグロースさせるためにサービス自体の設計・開発に関わって、改善したことをモニタリングしていくということを主に行います。
例えば、プロダクトがアプリケーションだとして、アプリケーションの画面で表示されているボタンの色を変えてみる、新しい機能を追加してみる等してユーザーの流入やコンバージョンはどう変わるのか?ということを検証していきます。
グロースハックの参考書を厳選5冊
▼いちばんやさしいグロースハックの教本 人気講師が教える急成長マーケティング戦略 「いちばんやさしい教本」シリーズ
注目の成長戦略「グロースハック」の実践方法が学べる、日本初の体系的な解説書がこちらの本です。
グロースハックについての教科書であると言え、グロースハッカーになりたい方は必読の本であるとも言えます。
成長段階を5つに分ける「ARRRA」モデルや、正しいKPIの設定方法、有効な施策を導く「グロースサイクル」フレームワークなど、自社実践に基づく成長のノウハウを丁寧に解説してあります。
いちばんやさしいグロースハックの教本 人気講師が教える急成長マーケティング戦略 「いちばんやさしい教本」シリーズ
▼Hacking Growth グロースハック完全読本
こちらは、このグロースハックを生み出した人物であるショーン・エリスが、
Facebookでプロダクトマネジャーを務めるモーガン・ブラウンとともに
初めて書き下ろした一冊となっています。
やはりグロースハック生みの親が書いている本ということもあって、グロースハックが何か?ということはもちろん、その根底にある思想について深く触れることができる本となっています。
グロースハックの基本と実践のパートについて分かれており、学んだ基本をどのように業務で使っていくのかということについても理解することができます。
▼グロースハック 予算ゼロでビジネスを急成長させるエンジン
こちらの参考書はグロースハックを用いた多くの事例が紹介されている本であり、読んでいてグロースハックのイメージがしやすい本であると言えます。
TwitterなどのSNSでインフルエンサーとなっている梅木雄平さんが著者となっており、グロースハックには詳しいという印象を持っています。
この本では、グロースハック思考に必須のフレームワークである「AARRR(Acquisition、Activation、Retention、Referra、Revenue)」や、ユーザーグロースを生み出す「グロースエンジン」の仕組みなどグロースハックの概念の解説から、貴重な国内グロースハック事例を徹底取材して紹介しています。
また、もはやグロースハックの古典とも言うべき海外事例については、各章最後にコラムとして掲載。グロースハックの概念から実践まで、具体例を引きながら網羅的に解説しています。
▼グロースハッカー 第2版
こちらはマーティングの専門用語が多く登場し、マーケティングについての知識がある方でないと読みづらい本となっているので、上級者向けの本だと言えるでしょう。
著者はメディア戦略家として有名アーティストやミュージシャンなどのヒットを演出しているライアンホリデイさんです。アメリカ合衆国出身ではありますが、クックパッドの加藤恭輔氏もこの日本語版の本の制作に加わり、解説はわかりやすいものとなっており、最新事例も紹介されています。
グロースハッカーの手法とマインドセットをわかりやすく解説しており、ドロップボックスやツイッター、アマゾンの事例などの有名企業の事例が多く載っています。
▼Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール
こちらはグロースハックから更に踏み込んだ心理学とデザインをかけ合わせたユーザーがハマる仕掛けを作るルールを紹介している本になります。グロースハックについて一通り理解した方はこちらを読むことをオススメします。
この本ではフックモデルというモデルを用いてこのルールを説明しています。フックモデルとは「トリガー→アクション→リワード→インベストメント」という4ステップで説明できると筆者は説いています。
Facebook、Twitter、Instagram、Pinterestにユーザーがハマる理由や、サービスにユーザーが付かずに失敗する理由は何なのか?ということをこちらの本で明らかにすることができます。
Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール
どんなスキルが必要か?
続いて、グロースハッカーになるにはどんなスキルが必要なのか?という点に関して見ていきます。
グロースハッカーになるには、大きく分けて、Webマーケティングとコーディングのスキルが必要になります。
Webマーケティングのスキルは、もっとユーザーの流入を増やすにはどうすればよいのか?、コンバージョンを増やすにはどうすればよいのか?またユーザーにサイトに来てもらうにはどうしたら良いのか?ということを考えることができ、実際に施策を打って結果を出すことの出来るスキルを指します。
サービスを運営するにあたってはやはりユーザー流入×コンバージョン×再訪問の3つが掛け算となって結果に直結するため、これらを伸ばせる力が必要になります。
コーディングに関しては、ユーザーの導線をどう作るか、ユーザーが欲している機能はなにか、ユーザーが再訪問してくれるためにユーザーの使いやすいサービスを作るにはどうしたら良いか。それらを考え、実際にコーディングをして形にしていくスキルを指します。
実際に形にしてローンチしたあとは結果を検証し、自身の施策を評価し、どんどんサービスを良くしていきます。それがグロースハッカーに求められていることです。
まとめ:希少性が高いグロースハッカー
グロースハックの参考書を大紹介 厳選5冊 というテーマで今回はお伝えしました。いかがだったでしょうか? 今回お伝えしたかったことは以下のとおりです。
- グロースハッカーはマーケティングとエンジニアという職種をかけ合わせた職種だと言われている
- プロダクトをグロースさせるためにサービス自体の設計・開発に関わって、改善したことをモニタリングしていくということを主に行う
- グロースハッカーになるにはWebマーケティングとコーディングのスキルが必要になる
グロースハッカーは現在、日本のベンチャー企業を中心に浸透しつつある職種となっています。マーケティングとエンジニアリングの両方ができる人材は希少性が高いため、是非目指してみてはいかがでしょうか。