プロローグ
弊社、基幹部分のシステム開発全般を担当している塩野氏。業務は多岐に渡りフロントからサーバーサイドに及ぶ。しかもメールの設定やプリンターの設定など業務の大小問わず取り組むこともある。
一般的なエンジニアのイメージとはほど遠く、開かれたイメージが強い。今回も「僕、普通なんですよ」とインタビューを拒みつつ笑いながら受けてしまうような人柄だ。
入社を決めたきっかけは何ですか?
きっかけはこの会社の3DAYSインターンでした。当時、自分の中でやりたいことが明確ではなく、サーバーサイドだったりフロントだったりそれら以外にも多くのことで迷っていました。
そんなとき、今野さん(社長)から部分ではなく全体を任せてくれると言われました。ここで迷いは吹っ切れましたね。他にも3日間のインターンで成長できる環境があると確信しました。他には、働いている社員さんの人柄に惹かれた部分も大きいですね。
仕事に対するイメージは入社前と実際に働いてみて変わりましたか?
自分がやっていきたい、追求していきたいところは徐々に明確になってきています。まず開発者はフロントとサーバーで分かれると思います。自分はサーバーサイドの方をより突っ込んで開発していきたいと思っています。
そこには面白みがあるからかな。目にみえないところなのですが、いくら効率化してもユーザーさんには見えないので評価されないというか、評価されづらいところなのですけどね。
つまりサーバーサイドの作り方や構成、プログラムソースの書き方、読みやすさを自分が完璧だと思えるソースコードを書けたときがメチャクチャ面白い。気持ち良いというか、そうはいいつつ、 3ヶ月後にはなんでこんな作りをしているのだろうとよく思いますね。
この繰り返しでしょうか。もちろん1年前に比べれば効率の点、きれい(ソース)という点でよくなってきていると実感しています。開発において他に「わかりやすさ」という認識が強くなりました。
結局プログラミングはソースコードを書いている時間よりも見ている時間の方が長いからです。「いかにわかりやすく書くか」というところが重要だったりするのですよね。
今一緒に働いている人はどんな方ですか?
開発は私の他にベトナム人の方がひとりいます。ユンさんです。日本語は難しい表現ではなければ問題なく理解してくれます。ですがプログラミングになると大変ですね。
日本人同士でも認識の違いで伝わらないことがあったりしますから。そんな時は、根気強く簡単な言葉で伝えるしかないです。プログラムを書く要領と同じですね。言葉以外にも習慣や考え方の違いがあります。
働く時間に対する意識やプロダクトに対する品質レベルを保つ意識とか、日本では当たり前のことでも彼らに対しては当たり前ではないこともあります。
そんな時は許容しながらも正すところは正し、厳しく望んでいます。仕事以外ではベトナム料理食べに行ったりして色々教えてもらっていますよ。
会社はどんな雰囲気ですか?
インターンも含め平均年齢が若いので和気あいあいしていますよ。楽しいですね。社内の風通しもよく他部署との連携もスムーズでストレスがないです。
今の媒体は開発だけでは成り立たないので色々な意見を参考にしています。特に営業はクライアントと直にお付き合いしているので、機能面の要望とか欲しい情報をヒアリングしてくれています。ありがたいですね。
エンジニアになりたいと思ったきっかけは?
正直にいえば、エンジニアを目指していたとかではないのです。この会社以外は就職活動中、全て営業で受けていました。エンジニアになりたいと思ってなかったのです。
大学は情報学部でSEというのは身近でしたが、そこまで興味はありませんでした。エンジニアのニーズがあるとは思わなかったし、将来性のある職と分かってもいませんでした。
就職活動中、神谷町のカフェバーでアルバイトしているときにある企業の偉い方から「君は営業に向いている、内に来ないかと」と誘われました。フィンテック系の大きな企業でした。もちろん受けにいきましたが、落とされましたね。
ブレていたからでしょう。最近オリンピックとか見ていて凄いと思いました。彼らは小さい頃から自分のやりたいことが分かっていてそれに向けて訓練していますよね。僕なんか就職活動中でさえ、何になりたいかなんて分からなかったです。僕のような普通な人間はみんなブレブレなのです。
でも今はそれでよかったと思っています。今は仕事に集中して自分が毎日一歩一歩成長しているのが分かるからです。ブレブレだった自分に開発全てを任せてくれた会社を選び、エンジニアを選択した自分は間違いじゃなかったと思っています。
今は営業している自分のイメージが湧きにくいですね。何事も真剣に取り組み、自分を活かせてくれる環境で一生懸命やれば仕事は面白いと思います。
今後の目標を教えてください
会社がIPOを目指しているので開発のところで貢献できたらと思っています。常に自己成長を心がけていきたいですね。
エピローグ
なるべくしてなったエンジニアではなく会社との出会い、日々の努力によってエンジニアになった塩野氏。ブレブレだったかつての自分、「普通の男」である自分を受け入れ、日々かわるIT技術に対し、真摯に取り組み邁進する姿に、もはや「普通の男」の姿はなかった。
プロフィール:塩野託麻 2015年5月就職活動中、株式会社アイデンティティーの3DAYSインターンに参加。2016年大学卒業後、同社に入社。現在は求人媒体braineerのWeb開発全般を担当している。